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桜庭学園の王道は少し暴走する。
早咲龍騎と同室者。


扉を開けた先にはここはどこの王室だ?と、まぁそんな広さのあるリビングが広がっていた。
自分の部屋の5倍はある。
まぁそれは置いといて、同室者が居た。
テレビの前に設置された4人程座れるソファーに眠っているその人物は赤い髪をした耳にジャラジャラと重そうなピアスをぶら下げている。
とりあえず、気持ち良さそうに寝息を立てているのでそのままにしておこう。
そうだなブランケットでも掛けるか。

右側にある部屋は開け放たれていて、この男、東の部屋だろう。
俺は左の部屋に入る事にした。

ダンボールをあさり、目的の物を引っ張り上げた時、そのブランケットの絵柄を見て苦笑した。

それは幼い時使っていた物だったのだ。
白い猫の描かれた全体的にピンク色のそれを持ってソファーで寝ている東に掛けさせた。

うむ、離れて見ても可愛らしくなってしまったな。
我慢してもらおう。

部屋に戻り、片付けを始めて早二時間、隣の部屋からガタガタと音がする。
その直後『んだこれっ!?』と、叫びが響き渡った。
俺はまたもや苦笑しながら扉を開けるとぽかんと口を開け、片眉を釣り上げてソファーに上体を起こした東が居た。

「すまないな、それしかなかったんだ」

そう言ってブランケットに指を指すとブランケットと俺を交互に見ながら徐々に険しい顔になっていく。

「気持ち悪りぃ趣味だなてめぇ…」

心底嫌そうな顔を見せる東に苦笑しながらそれを弁解するべく口を開く。

「いや、幼い頃の物がでて来てな。それしかなかったんだ、すまない」

「まぁいい、で、てめぇ何で居るんだよ」

ブランケットを投げてよこしながらソファーから足を降ろすと、俺の正面に立ちふさがった。

「今日から同室になった早咲 龍騎だ。よろしく、東 透吾」

「てめぇなんぞと仲良くやる気はねぇんだよ!他所行け他所!」

言い終わるが早いか東は拳を振り上げた。
俺はそれを左に流して東の手首を掴み、背中に押し当てた。

「ぐっ!?…てめっ!」

「初対面の相手に手を上げるのはどうかと思うぜ?」

出来るだけ優しく言えば、東は捻り上げられたまま大人しくなったのでそっと離してやる。

「チッ…てめぇ…」

「正当防衛だろ」

そこで、うっと詰まる所は普通に常識人だと思っていんだろうか…



[*逃げる][説教#]

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あきゅろす。
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