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桜庭学園の王道は少し暴走する。
宮間の作戦は…


「おいおい。ちょっと待てよ。」

納得仕掛けたが、央華を救い出す代わりに大きなリスクと大きな対価を支払わなきゃならないじゃないか。

宮間が言うにはこうだ。

夏休み期間、研修として央華の付き人をやると決まっている佐伯に、佐伯兄を通して央華兄を探ってもらう。
それが無理でも佐伯でも出来るんじゃないかと。
大きなリスクその一だ。
佐伯自身は盗聴器を付ける必要は無いはずだからと言っていたが、普通に考えて難しすぎる。

それが不可能だった場合。宮間が自ら秘書と言う立場を得るのだからあった時にある程度探れるだろうと言っていた。リスク二だ。

それから会合でもしものことがあったらチームで逃げ道塞いでてくれとかそんな話だった。

つまり、もし失敗すれば佐伯にも東にも泥を塗ることになるんじゃないだろうか。

それに相手は大人だ。
そんな安易な作戦が使えるわけがない。

「お前東や、佐伯に泥を塗るつもりなのかよ」

至って冷静にそう言えば宮間がへらりと笑って手を広げた。

「だって何にしても会合にはあの兄貴の弱点を持参しなきゃなんねんだぞリュー」

「けどそれは飲めねぇ。佐伯に危険が及んだらどうすんだよ」

「佐伯は強いし頭もいいじゃん?そんな事にはならねぇって」

へらへらと笑いながら宮間が佐伯の肩を叩く。
佐伯はそんな宮間を見て複雑そうな顔をしていた。

「お前に何が分かるんだよ。危険があるからダメだって言ってるんじゃないか!」

「うるせぇな!じゃあどうすんだよ!佐伯に頼らなかったら相手の悪事が暴けずに会合に行って菓子の話して握手して終わりだろうが!!それのどこが央華を助ける事に繋がるんだ!?あぁっ!!?」

喚き散らす様に叫んだ宮間に佐伯が宮間の肩を掴む。

「…ぁあ?」

「なるべくやってみるけど期待しないでくださいね?自由行動は夜中くらいしかありませんから」

「佐伯っ…!」

佐伯の名前を呼ぶと、大丈夫です
。と頷いて見せた。

それまで黙っていた東が口を開く。

「何だ、宮間は央華が好きなのか?」

また素っ頓狂な発言に全員が東を見つめた。



[*逃げる][説教#]

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