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「狂」を貴方へ
シカ×ナル




「もう終わりにしようか。」


 
さよならの真実。
 
 
 

目の前に居る最悪の恋人。そ
の恋人から出たまさかの言葉
。別れ…―。



シカマルとはもう何年もの付
き合いになる。幼なじみから
の恋人だから違和感無く毎日
過ごして居たのに…。

それが今終止符を打たれよう
としている。俺には全く原因
が分からない。


「っえーっと……何、で?」



振り絞って出す声は上手くシ
カマルに届いていない気がし
た。平気なフリして出す言葉
は思った以上に途切れ途切れ
で格好悪っ…。


「…………………。」




無言が一番辛い。自分が何か
した覚えが無いのに…。別れ
るって思ったより辛い。



「……………もう……、」



「……え?」






「…これ以上一緒に居ると理
性保てねぇ。」





何か答えなければ…何かを言
わなければ…それなのに、言
いたいのに声が出ない。シカ
マルね圧迫感に押されて近付
くことさえも出来ない。



「…………あ…、シ………」


ゴクン、と咽が鳴る。汗が額
から垂れる。





「……これ以上さ、一緒に居
たら…多分俺、お前のこと殺
しちゃうもん。」



「………………え……?」






「俺だけのものにしてぇじゃ
ん?殺して、一生傍に置いて
おくことばっかり頭を巡るん
だよなぁー…。」





ゾッとした。真っすぐ俺を見
るシカマルの目は冗談では無
い。



俺は思わずその場から逃げ出
した。

シカマルの低い声が追いかけ
てくる。逃げても逃げても耳
に焼き付いた声は消えない…












「…―愛してるぜ?ナルト。」





 
〜終〜
 


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あきゅろす。
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