We haven't hope yet.
仕事熱心は毒
銀時視点
作戦を考えよう。そう意気込んだ俺達はとりあえず互いの考えを示すことにした
「そちらさんは、何を考えてどこまで理解してるんだ」
俺は奴等に問うが口をいっこうに開こうとしない
そうして数分、沈黙はゴリによって開かれた
「俺達はチャイナさんが連れ去られたことしか簡潔にわかっていない。万事屋から説明してくれないか」
「…わかった。ただし条件を呑め」
「ああ」
条件の内容を聞くことなくゴリラは即決した
「あのさ、坂田君。さっきからゴリとかゴリラとかちょっと…この空気に似合わないんじゃないかな」
「場を和ませるためだ。勘弁してくれゴリさんよ」
「え?ああ…そうなの?なら…まぁ」
ゴリは大人しくなった
「…条件だが、この事件が解決しない間、ヅラの逮捕は絶対にしない。ヅラだけじゃない。協力してくれてる攘夷全員に手を出さないと約束しろ」
「理由を言え」
俺の言葉に目を光らせてきたのは鬼の副長さんときた
「聞こえなかったか?協力してくれてるんだ。どんな大物、どんな組織のやつであろうと手を出すな」
「つまりそれは俺達に真選組としての仕事を放棄しろというのか」
「そう聞こえないか?」
「ふざけんな!そんなんじゃ幕府は「その幕府がなくなってもいいのかよ!!」…っ」
「落ち着けトシ。確かに万事屋の言う通りだ」
「だが近藤さん」
「今回の問題はチャイナさんどうこうの問題ではないことくらい、お前ならわかっているだろう!?」
「…」
その言葉にどうやら鬼の副長は頭を冷やされたらしい
「…何、心配するな。協力することで幕府の威厳がなくなるだのなんだのの問題は俺に任せろ」
「しかし…」
「汚れて汚れて幕府…、いや江戸を守ろうじゃないか」
こいつの人の心は広い。広大な宇宙なんかよりももっと
こいつは俺にはない、凄いものを持っている
羨ましいとは思わない。ただ、頼もしい
「すまねぇ」
「…万事屋。条件をしかと受け取った。話をしてくれ」
「さっきそこのゴリラが言うように、この事件は幕府を落とすための出来事だ」
「詳しく頼む」
「これはヅラに聞いた話だ」
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