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We haven't hope yet.
ツッコミは雑用って相場が決まってる
(客観的視点)



「という訳でさァ。わかりやしたかィ?」
「何が」



屯所とは案外広いものであれだけの人数はすんなり入った



「なんで最初から『という訳』なんだ!!何説明省いてんだ。わかるわけねぇだろ!現実は甘くねぇんだよ!!」

「トシ落ち着け。俺が説明するから」

コホンと咳をするとゆっくり口を開きだした




「俺はお妙さんに会いたいあまりに屯所を抜け出し「そっからかよ!!」」

近藤の声が土方に遮られた



「近藤さんがなんでここにいるかの説明じゃないんだぞ。チャイナ娘について聞いてんだ俺は」

「近藤さん。貴方の口から私の名前を出さないでもらえます?」

「お妙さんてば照れちゃ「呼ぶなって言ってんだろうがァァァ!!」」

妙のグーがゴリラの脳天に落ちた
小さくツッコむ新八

「今日このパターン何回目?」








「あれ、旦那方来てたんですか?」

そういえばこんな奴いたな。と思い出すメンバー
そんなことを知らずにニコニコ微笑みお茶を用意しますと言う山崎

「あ、なら僕も手伝いますよ」
「新八君!君はお客さんなんだからいいよ」
「でも人にやらせてしまうのは…」


「あの方は雑用心が活発なんですね」
「ちっげぇよ神楽。新八は雑用の為に生まれてきたんだ」
「まぁ!じゃあ雑用心じゃなくて雑用体ですね。素晴らしいです」
「あ、このこと新八に直接言うなよ?あいつ舞い上がっちゃうから」
「はい」

「二人とも。そういう話は僕がいなくなってからにしてください。丸聞こえです」

「「あ」」



全く…と文句を言いながら新八は山崎と共に台所にむかった

「チャイナ」

沖田が神楽に声をかけると首を傾げながら真っ直ぐに目を合わせてくる
いつもならケッとか言って喧嘩腰になりながらなのに


「これからお前どうするんでィ」
「どうすると言われましても…」
「旦那ァ。こいつの記憶が戻るまでずっと歌舞伎町を歩き回る気ですかィ?」
「それは…」



何かわかるかもしれない。そう思って外を歩いた
しかしそれで何も得られなかったら?少女の記憶が戻らなかったら?
そんなこと考えていなかった
シンと静まった一部屋。そんな空気の中言葉を発したのは妙だった

「いいじゃない。先のことは」



きっとこの強さに憧れる人が多いんだ

「今は最悪のことは考えないでおきましょう。神楽ちゃんの記憶はきっと戻るわよ」

ねっ?と言いながら神楽の頭を撫でる

「…そうだな」

他の者も同感の意を示す

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