長編
15
「よし、いったな」

転校生くん達が居なくなったのを見計らって智が空き教室からでてきた。

「ちょっとやり過ぎた?」

「散々仕事もサボるわ、学園荒らすわ、人にケガされるわ、さらにはウソつくわで救いようがねーからいいんじゃねーの。むしろもっとやれ」

本音でてまっせ?

リコールしなかったのを仲間意識があってまってるのかとおもったら、もしかして本気でめんどくさかったのか。

この邪悪な笑いはそんな気がする。

「おい、いくぞ」

ぼんやり考えてたら先に歩いていた智が振り返りオレを呼んだ。

「へいへーい」

飛んで智に追い付くと「おせーぞ」と文句を言われた。

「さっさと書類くばってなんでもできる生徒会長様ってのをアピールすんだよ」

「えー、オレも手伝ったのにせこい」

「うっせー。ひとりで無理だったので霊に手伝って貰いましたーとか言っても誰も信じねーだろが?」

たしかに。
もしろすごい生徒会長様から、頭沸いてる系に思われることまちがいなす!

それはそれで…

「封印すっぞ?」

「ひとりでなんでもできる会長様って素敵ですね!」

なんかとてつもなく雪之丞にモフモフしたい。
雪之丞オレを癒してぇ!


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