長編
11
「おはよー。なにしてんの?」

生徒会室に床を抜け、天井から顔をだすとなぜかゴミ箱を覗いている智がおりました。

「うぉ?!顔だけだすな」

ヨイショと回転して生徒会室に入る。

「起きたら部屋のどこにもいねーから」

「もしかして探しちゃった?」

ニヤニヤと笑うと、苦虫を噛み潰したような顔をする。

「うるせーな、別にいいだろが」

「別にいいけどー。でも、オレさすがにゴミ箱には入らないから」

ついニヤニヤしてしまう。
これってもしかしなくともオレのことを探してたってことでいいんだろうな。
しかしもっかい言うがゴミ箱には流石に隠れねーよ。

「ニヤニヤしてんじゃねーよ。さっさと仕事の続きするぞ」

ギロリと睨んでから会長席について仕事をはじめようとする智の耳が真っ赤なのは指摘しない方がよさそうだな。

「明後日までは終わらせておいたからさ取り敢えず朝ごはん食べれば?」

「おー、そうだなお前も…って食えねーか」

「むしろ腹が減らない!眠くならない!なんという便利体質!」

一瞬智の顔が曇るが軽く流す。
こういうことはきっと追求せず流すのが一番。

「威張ることかよ…」

オレの答えにハァーっと呆れたように溜め息を付き立ち上がる。

生徒会室の仮眠室との間に備え付けされてるミニキッチンで朝ごはんを用意した。





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あきゅろす。
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