長編
9
「結構吸いとったんだけど転校生くんかなり元気だったね」

ぐいっといったんだけど、元気に走って出ていったしすごいな。

「生気ありあまってんだからあんなにうるせーんだろ?またうるさかったら吸ってやれ」

陰陽師さんから許可がでました。
いい加減だなーって言うと。
霊に対して全部対応してたら大変なことになるし無害な霊は放置が多かったり、仲良くなると手助けなどしてくれることもあるらしい。
確かに近くに恐ろしいのがいたらオレも怖くてウロウロ呑気に出来ないし協力するわ。

「自分に害があるか、依頼されない限りはそんなに頻繁に祓ったりするわけじゃねーよ」

「ほー、そうなんか。なら安心だわ」

オレかなり無害だしね。

「はー、うるせーのが来たせいで仕事が止まっちまった」

智が首を回しながら会長席に着きまた書類の処理をしだした。

「智、オレも手伝おうか?」

「あん?お前なんもできねーだろ?」

「壁抜けとか、浮くことだってできるっーに。って違うわ!今生気吸いとったからパワーアップしているオレなら物が触れる!」

集中すればいつもだって一応物触れるんだけど、今のオレは意識しなくても物が触ることができる。

その辺のペンをもってクルクル回してみる。

「まじか!でかした!手伝え陸太!」

「フハハハハ!敬え」

「それは無理だ。さっそくこの文章をパソコンに打ち込め、できたらコピーして冊子にまとめておけ」

泣いちゃうぜ?
いいよね。


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