長編
12
寮への道をオレは新天地に向かうようなウキウキした気分で歩く。
「ごめんね、せっかく一人部屋なのにオレのわがままのせいで相部屋にしちゃって〜」
荷物は鉢合わせすると嫌だからあとで風紀委員の子達と、業者さんがはいってやってくるみたい。
ほんとお世話かけます……
あとで風紀委員の子達になにか持っていこうかな〜。
「かまわん、反対に広すぎて落ち着かないぐらいだったからな」
ひと部屋余ってたから来てくれてありがたいぐらいだ。
と、優しく龍也さんは気を使ってくれてるのかそういってくれる。
「ありがとー、ならオレ遠慮なく居座っちゃうよ〜」
「俺も遠慮はしないからな」
フッっと龍也さんはかっこよく笑ってくれた。
龍也さんかっこいいうえ凄く優しいからモテるんだろうな〜。
いや〜こっち見て笑う姿もクールでほんとかっこいいね。
「ん?」
「龍也さんってすごくかっこいいよね。モテるでしょ〜?」
絶対に学園のチワワちゃん達や学園の外でもすごくモテそう。
「モテないとは言わない……だが好きなヤツひとりが振り向いてくれればい俺はそれでいいと思う
グッとオレの手をひっぱられ、身体が向かい合わせになる。
真剣な目で見詰められて顔が赤くなるのが分かった。
何を言うのかな……すごくドキドキしてきた。
「俺は…「チェストーーーー!!」……うぉッ」
「おわぁ?!」
手を繋がれたまま向かい合っていた間を何かが駆け抜けて手が離れる。
キキーっとそれはすぐに止まりクルリと振り返った。
「陽斗様!今日もとってもかっこよくて綺麗でかわいいですね大好きです!愛してます!」
そういってニコッっと笑ったのは栗色のショーとボブの美少女に見える男の子。
「楓ちゃんだ〜。どうしたの?」
「はい!陽斗様の親衛隊隊長の楓ちゃんです!なんか不穏な空気を感じたので飛んできたんですよぅ」
キラキラとした笑顔で挨拶をしてくれる楓ちゃんはオレの親衛隊隊長さんなんだ。
大きなぱっちりした目に小さな鼻と桃色の小さな口、すべすべの白い肌に桜色のほっぺ。
まさに美少女って感じなんだけどれっきとした男の子だし、緑のブレザーにチェックのスラックスが似合ってます。
「陽斗さまはどこに行かれるのですかぁ?」
コテッとかわいく首を傾げる楓ちゃん。
すっごく似合ってます。
「新しい部屋に移るから向かってるとこだよ〜」
「新しいお部屋ですか?なぜ移るのですか?」
「えっとね、オレね、会計辞めたんだ。だから生徒会役員の部屋を引っ越しするんだよ」
「ええええ?!生徒会お辞めになるんですか?!」
楓ちゃんが大きい目をさらに大きくした。
「……生徒会の皆様に、ナニカサレタノデスカ?」
「な別ににもされてはないよー〜しろ何もしなかったからかな?」
「そうなんですか!とうとう(生徒会のクソヤロー共に)見切りを付けたんですね。(クソヤロー共をボコりに行かなくて)良かったですぅ。あのままじゃ陽斗さまが倒れちゃうって心配してたんですよ(その前にあいつらをぶっ殺しに行くかと用意してました)」
すごく心配してくれたみたいでキュッと眉毛を寄せてほっぺが桃色な楓ちゃんはすごくかわいい。
「心配かけてごめんね。お休みもらったからゆっくりできるんだよ〜」
「はい!たくさん休んで早く元気な陽斗さまになってくださいね!ところで、ナゼココニ風紀委員長様ガイラッシャルノデスカ?(ブッ殺シタホウガイイデスカ?」
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