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TOD@恋愛小説
思い出
翌日、TOD@は昨夜の「葛藤」のあまり寝る事が出来なかった。そして、そのまま会社へと向かった。
 
 会社に着いたTOD@は「敏腕サラリーマン」。プライベートを知っている友人は誰も信じてくれない程仕事が出来る人間だ。しかし、そんなTOD@でも今日は仕事が手に付かない。そんな状態でお昼休みに入ると、OLサチが昼食に誘ってきた。

「係長〜!!ランチ行きましょう!??」(サチ)
「えっ!!ごめん聞こえなかった!どうしたの?」(TOD@)
「もぉ〜!!ちゃんと聞いて下さいよ〜★☆★」(サチ)
「ごめんね!!ランチでしょ?行こうや!おごるで!!」(TOD@)
「ありがとうございます!!お返しは期待しないで下さいね!!」(サチ)
「わかったから・・・(ToT)/~~~」(TOD@)

そんな雑談とともにトンカツ屋「戸田」へと入り、気づいた時にはサチへ昨日の事を相談していた。サチもプライベートのTOD@を知らないので、少々驚きながら話を聞いていた。

「サチさんはそういった感じになった事はない?」(TOD@)
「う〜ん・・・。ありますよ。」(サチ)
「何ていうのかな、それって恋愛する前兆じゃなんですかね!?」(サチ)
「そうなんかな〜。」(TOD@)
「あまり自分でも分かってないねん。」(TOD@)
「じゃあ、今は自分と向き合いすぎずにいて、徐々に考えていけば良いじゃないんですか?」(サチ)
「やっぱそうなんかな〜。」(TOD@)
「そうですよ。。。」(サチ)

ある程度話が終わり、休憩時間も終わりに近づいて居た為会社へと帰った。
そして、あきらめにも似た気持ちのままでTOD@はその日の仕事を終えた。

 TOD@は帰宅している最中にふと昔を思い出していた。

TOD@は高校時代陸上部だった。
短距離選手としてインターハイにでるくらい県下で有名な選手だった。

 その当時、TOD@には好きな人がいた。同じ陸上部のあやという部員だった。高校入学時に初めて出会った時からがあやとの片思いの始まりだった。

3年間思い続け、何度かデートにも行った。
卒業式の当日告白するチャンスはあった。
しかし、出来なかった。

そして、卒業してから3年と言う月日が経ち、高校時代の友人マバオから一本の電話が入った。

「TOD@!あやが・・あやが・・・。」(マバオ)
「どうしたん・・・??」TOD@
「あやが・・交通事故で・・亡くなった。」(マバオ)
「・・・・・。」(TOD@)

後日、マバオと共に葬儀に参列した。
葬儀で3年ぶりにみたあやは高校時代と変わらなかった。むしろ、さらに素敵な女性へと変わっていた。

TOD@の目から自然に涙が溢れてきた・・・。
その涙には 「後悔」 が含まれていた。

「なぜあの時に告白をしなかったのだろうか。」
「何で守ってあげれなかったのだろうか。」

葬儀も終わり、高校時代の友人と話をしていると、あやの恋愛話になった。

その当時、あやはサッカー部の先輩に恋していた。告白したがその恋は実らなかったらしい。その後、歳月が経ち友人からTOD@があやの事を好きだという事実を知ったという。

あやはその事を気付かれない様にTOD@と接していた。しかし、あやは次第にTOD@の純粋な気持ちにひかれていった。卒業式の当日あやは告白される事を知っていた。告白されたら付き合うつもりでいた。

そんな話を友人からTOD@は聞いた。

TOD@は涙した・・・。

「俺の心に勇気があったらあやはこうならなかった」



気が付けば、TOD@は電車の中で寝ていた。
そして、目からは涙がうっすらと頬を伝わっていた。

寝ながら昔の事を思い出してた。
「過去の苦い思い出を・・・。」

もう繰り返したくない・・・。

それがあやとの「思い出」に対する恩返しだと感じていた。

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