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06.


――はぁっ……はぁっ…

自分の荒い呼吸が聞こえる。
今、体育館目指して頑張って走っているところ。
何が良いかな、ってずっと悩んでたら結構時間を食ってしまった。

時間を食った結果選んだのは、冷たいアイスココアとあったかいコーンポタージュ。
コーンポタージュはそんなに好きじゃない。
あったかいココアを買おうとしたのけれど、残念ながら売り切れ。
ラビが好きな方を選べるように、冷たいのと暖かいの両方買おうとしたらこうなった。
我慢してコーンポタージュを飲むしかないのか…。



体育館が見え始めた。
体育館の入り口でダルそうに扉に寄りかかって待っている人物を発見。

―ラビじゃん!

ラビの近くまで走り、膝に手をついて屈み、呼吸を整える。

「何処行ってたんさ?」

うわ、明らかに不機嫌な声!

『ごっめ………。…はあっ、これ、買いに行ってたの』

まだ呼吸は整っていないけれど、買って来た物を見せる。

「コーンポタージュと…ココア?」
『うん。疲れてるだろうと思って。飲みながら帰ろうよ』
「――…おう」

目線を私から外して、地面を見ながら返事をするラビが可愛かった。思わずくすり、と笑みをこぼしてしまう。

「なっ、何笑ってんさ!!」
『ううん、何でもなぁ―い』
「ったく、何なんさ一体…」
『ただラビが可愛かっただけ―』
「っはあっ!?」
『あ、可愛い』










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