04.
―ヒュウウウ…
『えっ………?』
水の感覚が消えた。
今度私を襲ってきた感覚は、底のない物に、ずっとずっと落ちていくもの。
耳がぼぉん、としている。
私は周りを見る為に、眼球を動かす。
綺麗なスカイブルー。
擦り切れた様な雲。
…………空?
どうやら空らしい。
風は背中をすり抜けて行くかの様。
背中を地面側にして落ちているらしい。
でも、命の危険は感じられない。
一般的に考えれば、凄く危ない事なのに…。
風が心地良い。
空は高くて、綺麗。
まるで、夢の様。
自分の身は、この空に任せる事にしよう。
私はゆっくりと、瞼を下ろす。
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