03.
結局脇に決定し、今は飛行中である。
…………飛行?
リナリーちゃんの黒い靴にお世話になっています。
『あばばばば!!』
「どうしたの?」
『音枷のヤバさに驚いているんだようぼぼぼ!!』
「ふふ、速いでしょ」
『私の鼓動もめっちゃ速いよ!!
ちょ、マジやばいって死ぬ死ぬ死ぬ!!!いや生きるけど、生きるけど死にそう!』
「それじゃあ今回の任務について説明するわね」
『うそん!』
「今回は私達含め4人で任務を遂行します」
『結構人数さくんですね』
「そうね、私たちぐらい別に休んだっていい様なものを」
『でも初任務ちょっと楽しみ!不謹慎かもだけど』
「……良いわね、そんな風に考えられて」
ぽそりと呟いたリナリーちゃんの顔は言葉に出来ないような感情で染められていた。
―嗚呼、リナリーちゃんはトラウマあったんだよね。
何だか悪い事をしてしまった気分。
リナリ―ちゃん好きの私としては失敗してしまった。
リナリ―ちゃんには笑顔が似合うよ。
『リナリ―ちゃん…』
「んじゃ速度をもう少しあげましょうか」
『What!!?』
「後ちょっとで着くから」
『ちょっとってどのくらい!?』
「そ―れっ」
『鬼ぃぃぃぃぃ!!!!』
―――
視界がぐらぐらと揺れている。
足が地を踏み締めている感覚がしない。
簡潔に言おう。
酔った。
『うぷ……』
「だ、大丈夫?」
『風に当たればすぐ治るから大丈夫だよっ…!』
頑張って笑顔をつくる。
スマイルスマーイル。
「(大丈夫じゃないわよね…)
近くのイスのある店で待ってるって言ってたんだけど………あ」
『?』
「居た居た!ラビ―!!」
『はっ!!?』
ら、ラビ!?ラビって言った!!?
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