01.
『おはよ、ございます…』
「おはよう杏子ちゃん。
今何時だかわかるかな?」
『知るか―…』
おはよございます。
何だかんだで無事エクソシストになりました。
そんな私は今日、コムイさんに呼び出しをくらいました。
あたしがトリップした事を聞かれるのかなー、とか思いながら来た訳なんです。
「んじゃあ、はい、これ時計ね。
今何時か読んでみて」
『んあ―?12時ぃ……?』
「そう正確、12時だネ―」
『もう一日も半分終わりましたね―』
「そうだネ―。
ところで―、僕が呼び出した時間を覚えているかな―?」
『え―、そんな五十年も昔の事覚えてないですよ―』
「それ昨日の晩の話しなんだけどな―」
昨日の晩、昨日の晩…。
『得に覚えてませんね!』
「このお馬鹿ッッ!!」
『お馬鹿ッッ!?
う、嘘だっ!コムイさんに罵られるなんて!』
「今日は君の初任務の日だよ!!」
『え…』
まじでええぇぇぇぇ……。
私の悲痛の叫びはなんとまあ
ヘブラスカ姉さんの方まで届いたらしい。
『畜生私のおバカ!!
パジャマで任務貰いに行くエクソシストが居るかああああ!!!!』
必要なものをぐちゃぐちゃにトランクに詰め込んで行く。
「杏子ちゃん」
『あ、リナリーちゃん。
…………いつの間にっ!?』「うふふ」
『返事になってませんが』
「ここに置いてあるもの全部詰めれば良いのよね?」
『あ、はい』
「私がやっておくから、杏子ちゃんは着替えてなさい」
『ありがと―』
流石リナリーちゃん、よく気がきくな。
だから教団のアイドルなのかもしれない、と一人で納得する。
そんなリナリーちゃんと仲良くなれただなんて考えただけでうふってなる。
いや、世界的にはこんな気分になってる場合じゃないんだけど。
……うふっ。
「わあ、杏子ちゃん胸大き―い。羨ましいな」
『ちょえっ!!?
だ、ダメ!リナリーちゃんは後ろ向いてて!!』
「はいはい」
くすくす笑いでトランクの荷物つ目にかかるリナリーちゃん。
……教団の影の女王様だよ貴女様は。
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