俺は狂ってますか?
2
「気付いてたんだ?」
大輝が驚いたように目を見開き、
問い掛けてくる。
「まぁ、ね」
だって潤も全然息切れしてないし。
「ふ〜ん」
なんか企んでそうな顔つきだね……
「何?」
首を少しだけ傾げた瞬間、
顔面目掛け、拳が飛んでくる。
「………………目も瞑らないかぁ〜」
大輝は拳を
俺の顔面ギリギリの所で止めていた。
「試す気満々だって気付いてたから」
しれっとした態度で告げれば、
大輝は肩を竦める。
「俺、風海には勝てないかも」
「買い被り過ぎだよ」
「お前らの会話って……」
「ん?」
潤がうんざりとしたような表情で、
会話に割り込んできた。
「腹の探り合いみたいな会話止めろよ……
聞いててムカムカしてくる……」
正にげんなりって感じで、
本当に嫌だってのが
ひしひしと伝わってくる。
「言われちゃったねぇ?」
そんな潤の神経を逆撫でするかの如く、
大輝がクスクスと笑みを零す。
「………………お前、これから飯抜きな」
潤がそう告げた途端に、
それまで笑顔だった
大輝の表情が凍りついた。
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