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俺は狂ってますか?
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今まで18年間生きてきて、
これほどまでに
自分に興味を抱かない相手に、
出会った事は無かった。


「………………何?」


こういう相手程、自分に溺れさせて、
最後に地獄に叩き落とすのは、
きっと楽しいだろうね。


「俺の名前、
まだ教えてないな〜と思って」

「必要ねぇし」

「なんで?」

「関わり合いになりたくないから」


そうこなくちゃ面白味が無い。


「じゃあなんで名前教えてくれたの?」

「言わなくても其処のアホが
どうせ教えるだろ」


潤は大輝を指差している。


「アホって酷くない?」


脛の痛みから解放されたらしい大輝が、
黒い笑みを浮かべた。
当たり前だけど、
潤は全く動じない。


「お前は少し黙ってろよ」

「潤〜いい加減、
そんな事ばっかり言ってると、
流石の温厚な俺も怒るよ?」


一瞬体感温度が低くなった気がした。

大輝は一見ふざけているように見える。
けれど、この感じから察するに、
大輝はただ者じゃない。
少なくとも一般人ではないと思う。

潤といい、大輝といい、
この学校は少しは楽しめそうだね。
面白い玩具を見つけた子供の気分だよ。

























少しは俺を楽しませてよ……?
俺を笑わせてよ……
前の奴らみたいに
簡単に死んだりしないでね……?







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