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俺は狂ってますか?
6
俺の自身も段々と熱を帯び、
大輝がズボンを下げてこようとした――…
が、俺と大輝は
そのままの体勢で固まった。

何故なら、ドアがノックされ、
ノックした人物が返事も聞かずに
ドアを開けたからだ。

ドアを開けた人物も
この光景に頭がついていかないのか、
硬直している。

いち早く現実に引き戻された俺は、
ドアを開けた人物を観察した。

身長は180cm位、
金の髪はだらしなさを
感じない程の無造作ヘアー。

制服は着崩されているから、
一見すると不良に見える。

唯、その割にピアスは右耳に一つだけ、
瞳は意外な程に黒く、
ゴチャゴチャとしたアクセサリーを
付けている訳でも無い。

もしかしたら真面目なタイプかもね。

ジロジロと観察していると、
金髪君は目を細めて俺達を睨んできた。


「………………昼間っから、
盛ってんじゃねぇよ……」


声のトーンから、
相当不機嫌な事が伺える。


「盛るだなんて……ねぇ?」


俺になんだか訳の分からない
同意を求めているが、
ここで大輝に味方をするほど、
俺は優しくない。

というわけで、
思いっ切り突き放す事にした。


「大輝……酷い……
俺、大輝の事信じてたのに……」


瞳に涙を溜めて、
嗚咽を漏らすように言う。

さて、この状況で金髪君は
どうでるかな……?


「アホくさ」


え?







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あきゅろす。
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