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俺は狂ってますか?
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洗面台の鏡を見れば、
日本人離れした自分の顔が写っている。

変な話だが虫酸が走る。
俺は自分の顔が大嫌いだ。
この顔のせいで嫌な目にあったのは、
一度や二度の事ではない。

いっそこの顔をカミソリでグチャグチャに
切りつけたいと思う時さえある。

流石にやらないけど……

色素の薄い茶色い髪も、
白人のように白い肌も、
茶色がかった瞳も……

全てが嫌いだ。

こんな事を日常的に思う俺はやっぱり……















狂っているんだろうか……















鏡を思わず殴りつけてしまい、
殴りつけた拳から血が滴り落ちた。

拳がジンジンと痛む。

何やってるんだろう……

水道の蛇口を緩め、
水を勢い良く出す。

拳から未だ流れる血を水で流せば、
洗面台に血が流れ込んでいく。

血を見ると思う事がある。

こんな俺でも赤い血が
流れてるんだな〜って。

思考を中断して、
取りあえずはシャワーを浴びる事にした。

体がべたついて気持ち悪いのだ。

シャワールームに入り、
熱いお湯を頭から被ると、
目も覚めたような気がする。

しばらくそうしてシャワーを浴び続けた。



――――――――――――――



俺はシャワーを浴び終えた後、
予め用意していたタオルで
水滴を拭き取り、
髪を無造作に整え、
リビングへと戻った。







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あきゅろす。
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