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男子たる者男らしく!!
救世主降臨!?
踏みつけられている頭を
無理矢理動かし、
声が発せられた方へと目を遣る。

予想通り、慧斗は
不良丸出しの鋭い視線を
貴兄に向けていた。


「ほぉ……?」


貴兄の不快そうな声が、
頭上から聞こえ、
背中にゾクゾクと悪寒が走る。

嫌な予感が頭を支配する中、
慧斗は再び口を開いた。


「薫から足を退けて下さい」

「…………………………」


貴兄は目を細め、
無言で慧斗を睨みつける。

それに慧斗は一瞬、慄くも
負けじと睨み返した。

一触即発の雰囲気が場を包む。

いい加減頭の上から
足を下ろして欲しいと思い始めた頃、
不穏な空気を打ち破ったのは、
意外にも当事者である貴兄だった。


「………………ぶあっはっはっはっ!!!」


いきなり腹を抱え、
大笑いし始めた貴兄に
慧斗や俺は疎か、
空気と化していた親父までもが、
目を丸くする。

前々から可笑しいとは思ってたけど、
遂に頭とち狂ったか……?


「誰が可笑しいって?」


な、なんでもないでっす!!







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