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男子たる者男らしく!!
2
 

「で、俺に何か言う事は?」


悪魔のような笑みを浮かべながら、
貴兄が問い掛けてくる。

その問い掛けに
俺はゴクリと唾を飲み込み、
覚悟を決めた。


「す、すいませんでしたー!!」


ソファーに擦りつける勢いで
頭を下げると、
貴兄は鼻で笑った。

く、屈辱……!


「そんなに俺が怖いのか?」


怖いに決まってんだろうが!!


「あぁ、怖いに決まってるよなぁ……
なんてったって、この俺が直々に
躾てやったんだからなぁ……」

「…………っ」


嘲るような貴兄の発言に
反論が口を吐いて出そうになるも、
唇を噛み締め、グッと堪える。

我慢我慢……


「でも、どうやら……
躾が足んなかったようだな……」


ボソリと呟かれた科白に
顔が青くなるのが分かる。


「躾のし直しでも……」

「それだけはかんべ…ぐぇ!!」


頭を思いっ切り踏みつけられ、
虫が潰れたような声が出る。


「人の話を遮んじゃねぇ」

「んぐぐ…………」


返答をするにも、
旋毛をグリグリと踵で踏まれ、
ソファーに顔を押し付けられている為、
くぐもった声しか発する事が出来ない。

いてぇんだよ、こんちくしょう!


「止めてくれませんか?」


俺が痛みに呻いた瞬間、
悪魔に逆らう勇気ある声が、
理事長室に響いた。







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