男子たる者男らしく!!
5
殴るか蹴るか甘えるか……
「やっぱり薫だけだ!!」
まずは殴る蹴るは、
親父がまた落ち込みそうだから、却下。
「他の兄弟達と違って、
僕に優しいのは薫だけなんだね!!」
だからと言って甘えたら、
更にくっついてきそうなんだよな……
「うんうん、分かってるよ!!」
さて、どうするか……
「それも愛故にだよね!?」
しかし、さっきから黙って聞いてりゃ、
この親父は好き勝手な事ばっか
言いやがって……
愛ってなんだ、愛って……
てか、貴兄以外は皆優しいぞ？
俺には。
「親父……」
「薫ぅ!!
またさっきみたいにパパって呼ん――…」
「貴兄を呼ばれたくないんだったら、
離れようか？」
「スミマセンデシタ」
最終手段とも言える科白を吐いた瞬間、
親父は凄まじいスピードで俺から離れた。
貴兄効果すげー……
．
［*BACK］［NEXT#］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
