男子たる者男らしく!!
何してくれやがんだ？
つーかな、
こんな時期に、
こんな恰好して、
転校って……
虐めて下さいって言ってるもんじゃねぇ？
まぁ俺が大人しく虐められてると
思ったら大間違いだけど……
なんて事を考えてたら、
春の陽気が余りにも気持ち良くて、
眠気が襲ってきた。
流石の俺も眠気には勝てない。
俺は眠気に逆らう事なく
眠りへと落ちていった……
――――――――――――――
なんとなく息苦しくて目を覚ますと、
目の前には
とてつもなく顔が整った男がいた。
しかも何故か唇に温かい感触が……
数秒間静止した後、
ようやく自分が
どういう状況に陥っているか、
理解出来た。
要するに俺は、
この目の前にいる
凄まじく顔が整った男に、
キスされている訳だ。
余りに予想外の出来事だった為に
俺の思考はフリーズし、
そいつにされるがまま
キスを受け入れてしまった。
するとそいつは、
俺が必死こいて固く結んでいる唇を
舌でこじ開けようとしてくる。
ベロチューは勘弁だと思った俺は、
そいつの脇腹を右足で
思い切り蹴り上げた。
唇が離れる。
そいつは脇腹を抑え、うずくまった。
だんだん頭が冴えてきたと同時に
怒りがこみ上げてくる。
．
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