男子たる者男らしく!!
5
呻くだけで
中々立ち上がらない不良の胸倉を掴み、
無理矢理立ち上がらせ、
思いっ切り睨み付けてやる。
今のだっさいこの姿で、
睨みが利くかは微妙だけどな。
「いきなり何してきやがんだよ?
答えろよ。なぁ?」
出来るだけやさし〜〜く、
諭すような口調で答えを促す。
どこが優しい口調だとか言うなよ。
この口調ならまだ優しい方なんだからな。
「angel、俺の事覚えてない?」
胸倉を掴む俺の手を外すと、
その手を右手で握ってきた。
左手ではまだ痛むらしき、
鳩尾を擦っている。
俺どんだけ強い蹴り
入れちゃってんだよ……
つーか、俺、
こんな奴と知り合いだったっけ?
うん。ダメだ。
全く覚えてねぇ。←(思考時間凡そ3秒)
「悪いけど、覚えてねぇや」
俺があっさりと言うと、
不良はすんげー悲しそうな顔をした。
あれ?
なんかこの顔はどっかで見た気が……
「茅ヶ崎慧斗(チガサキケイト)
名前聞いても思い出せねぇ?」
茅ヶ崎慧斗……?
…………………………。
あーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
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