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男子たる者男らしく!!
2
鳩尾に一発喰らわしてやろうかと
拳を握り締めたが、
頭を撫でられ力が抜けた。

まぁ……抱きついてきただけだしな……
さっきの変態バ会長みたいに
キスしてきた訳じゃねぇし、
これ位なら勘弁してやるか。


「薫……薫……」


なんかよくよく考えてみれば、
犬みてーだしな。

これはこれで可愛いかもしんねー……
嫌、見た目はどう見ても
可愛くねーんだけどよ。

総長時代にもいたなぁ〜。
何かっつーと抱きついてきて
甘えてくる犬みてーな奴。

何してんのかな……皆……


「ようやく見つけた……
もう離さない……angel……」

「!?」


昔の事を思い出し、
しんみりとしていた所で囁かれた言葉に
顔が強張った。


「な……なんの事でしょうか……」

「とぼけなくてもいい。
誰にも言う気ないから」


最初の時の喧嘩売ってくるような声音が
嘘のように優しい声が
頭上から聞こえてくる。

でも今の俺の頭を支配しているのは、
なんでこいつが俺を
『angel』って呼んだかって事だけだ。







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あきゅろす。
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