男子たる者男らしく!!
またかよ!?
俺の発言に赤毛の不良は
口をﾎﾟｶｰﾝと開け、見事に固まった。
そりゃ、大人しそうに見えるであろう俺に
いきなり暴言吐かれれば、
びっくりするに決まってるよな……
不良がﾎﾞｹｯとしている内に
逃げようかと踵を返した瞬間……
「あ……おい！ 待て!!」
ようやく我に返ったらしい不良は
俺の肩を掴み、止めてきた。
ﾁｯ……もう少し
固まってりゃいいものを……
「………………なんでしょうか……？」
滅茶苦茶不機嫌そう且つ、
嫌々ながらって感じに振り向く。
睨んできてるかと思ったが、
その予想はあっさりと外れた。
「お前さ！ 名前!! 名前なんつーの!?」
不良が目をｷﾗｷﾗ輝かせ、
俺の手を握り、迫って来る。
ぶっちゃけきしょい。
なんつーか寒気がするっつーの？
だって赤毛だぜ？
耳に大量ピアスだぜ？
口にもピアスだぜ？
そんなのが目輝かせて
迫って来たら、引くだろ？ 普通。
「薫だけど……うわぁ!!」
引き気味に名前を名乗ると、
不良は何を思ったか抱きついてきた。
何しやがんだこいつ!?
．
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