男子たる者男らしく!!
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だが今日は、
弟が転校してくるとかで、
やたらと幹也も榊枝も機嫌が良かった。
それこそ気持ち悪い位に……
幸也の方はといえば、
頬をだらしない位に緩ませ、
朝から可愛い弟の話を
何十回もしていた。
俺が話を聞き流しているのに気付くと、
ちゃんと聞いてるのか、
なんだかんだ言ってきて、
鬱陶しい事この上ない。
その事を幹也に言ったら、
人が熱を出した時に、
38度位だったら平熱なんだから、
仕事しろだの平気で言ってくる奴が、
疲れてるなら今日は休めだと……
どういう風の吹き回しだ?
まぁ、堂々とサボれるからいいが……
そんな感じで、今俺は、
寧ろ休んでくれとでも
言いたげな幹也に、
生徒会室を半強制的に追い出され、
授業に出るのも
めんどくさかったので、
寮に戻ろうとしている所だ。
普段なら、このまま寮に帰る道を、
唯ひたすらに歩いていただろう。
けど今日はとても穏やかで
清々しい程の
晴天だったからかもしれない。
なんとなく直ぐに寮に帰るのが、
勿体無い気がした。
俺は寮への道を少し外れて、
散歩し始めた。
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