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男子たる者男らしく!!
3
俺の脳内では、
キスされたんだから
その位仕方ないという思いと
流石にやりすぎだという思いが
せめぎ合っていた。


「思い出した」

「は?」

「薫」


俺が良心に苛まれていると、
地面にひっくり返っている状態の会長は、
俺を見上げながら名前を呼んだ。

名前を呼ばれてドキッとしたのは、
恐らく気のせいだ。


「…………なんで俺の名前、
知ってんだよ…………」


投げ飛ばしたのだから、
そんな簡単に復活するとは思えないが、
蹴り飛ばした時の復活の早さを警戒し、
一定の距離は保ちながら聞く。

またキスされたら困るからな!


「幸也(ユキナリ)が弟が転校してくるって、
はしゃいでたからな。
その弟の名前が
確か薫だって聞いたんだよ」

「幸兄が……?」


幸兄こと榊枝幸也…………
榊枝家の四男で、
親父に似て、
うざい位に俺を溺愛している。

しかも幸兄の場合、
変態+マゾっていう
救いようのない哀れな性格だ。

この学園は全寮制だってのに、
毎週金曜日になると
必ず家に帰ってきて、
俺に抱きついてくる。

そして俺がうざくて殴ると、
『薫……もっと殴って……』なんて、
気色悪い発言を
とてつもなく幸せそうな顔で
言ったりする。

その気持ち悪さといったら……
取りあえず顔面殴って、
回し蹴り喰らわしてやりたい位、
気持ち悪い。

喰らわしてやったら、
喰らわしてやったで
気持ち悪いんだけどな……

まぁ、そんな事よりもだ!


「お前、幸兄とどういう知り合い?」







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あきゅろす。
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