君を想う歌声 予想外すぎる…… 遥輔さんは眉を寄せて、 二、三回逡巡した後、 ようやく決心したのか口を開いた。 「なんか変な勘違いしてっかもだけどよ、 さっきの奴とは何もしてねぇからな」 ・ 「さっきの奴とは?」 ・ さっきの奴とはって事は、 他の奴とはなんかしてるって事なのか!? 「………………お前って普段鈍感な癖に 変な所で鋭いよな……」 「別に鈍感じゃないですから。 話逸らさないで下さい」 十分鈍感だろ…… っていう呟きは無視し、 俺は続きを話すよう促す。 「最初に言っとくけど……笑うなよ?」 「笑いませんよ」 俺は即答した。 こんな真面目な話の最中に 笑う訳がないからだ。 「じゃあ言うからな。 ……………………たんだ…………」 「はい……?」 遥輔さんの声はかなり低く、 内容も内容だった為、 思わず聞き返してしまった。 「だから……………… 襲われたんだよ!!」 ……………………はいぃ? . [*BACK][NEXT#] [戻る] |