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君を想う歌声
3
よくよく考えてみれば、
遥輔さんが理由も無しに
友達を選べだなんて言うハズ無いよな……

俺ってば何文面通りに
受け取ってんだろ……


「あ〜、ん〜、だからな?
友達選べっつーのは、
ほら、あれだよ、あれ」


説明しようとしてくれているんだろうが、
遥輔さんの発言は支離滅裂過ぎて、
何を言いたいのかさっぱり分からない。


「遥輔、もういいわ。
あんたは黙ってなさい。
私が代わりに説明するから」


余りに下手な説明に
痺れを切らした理事長が、
遥輔さんの代わりに説明を始めた。


「和臣君を知らない人間は、
この学園には恐らくいないと思うわ。
secret roseはかなり有名だからね。
だから、コネ狙って近付く人も
出て来ると想うのよ。
その時、嫌な思いをするのは、
和臣君でしょ?
そういう訳で予防策として、
友達を選んだ方が良いって言ったのよ。
ね? そうでしょ? 遥輔」


至極分かりやすい説明をし、
理事長は遥輔さんに同意を求める。


「あ、あぁ、要約すると
そういう感じになんのかな」


まるで他人事のような
台詞を口にしながら、
遥輔さんは首を縦に振った。







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あきゅろす。
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