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君を想う歌声
2
廊下……というより、ロビー?に出て、
一番最初の疑問が再燃した俺は
聞いてみる事にした。

だって遥輔さんが
此処にいる経緯も気になるけど、
今はそれより管理棟っていう名称に
そぐわないこの場所が
なんなのかってのが気になるし……


「遥輔さん……此処ってなんなんすか?」

「なんなのかって……
新とかあいつから聞いてねーの?」


全く聞いてないです。


「此処の事は全く……」


俺がそう言うと、
遥輔さんは顔を顰めた。


「なぁ……和臣……一応聞くが、
この学園についてあいつらから、
どれ位説明して貰った?」


どれ位って……


「え〜っと、まず、
この学園は中高一貫の全寮制男子校で、
やたらと金持ちが多い」

「うん」

「…………………………」

「他にはないのか?」


他に何あったっけ……


「あ、管理棟には理事長室がある」

「あぁ……まぁ……そうだな……」

「以上」

「って、それだけか!?」

「それだけです」

「マジかよ……」


遥輔さんは盛大に
顔を引き攣らせた後、頭を抱えた。







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あきゅろす。
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