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君を想う歌声
12
 

「和臣、サンキューな」

「はい?」


いきなりお礼を言われ、
俺は訳が分からず目を丸くした。


「これでようやくあいつらを
一網打尽に出来る」

「へ?」

「さて、まずは理事長に
報告しねぇとなぁ〜」

「???」


遥輔さんは一人で
スッキリしたような顔してるけど、
俺は何がなんだかサッパリ分からない。

俺そんなお礼言われるような事、
言ったっけ……?


「あぁ……お前にも
ちゃんと言わねーと分かんねぇか……」


俺の顔を見て、
ようやく混乱してる俺の心情を
理解してくれたらしい。

遥輔さんはフウッと一息吐くと、
説明をし始めてくれた。


「最近強姦事件が多発しててな、
それの犯人があいつらなんだ。
けど、強姦された生徒は
報復が怖いらしくて、
揃いも揃ってあいつらに強姦された事を
言わなかったんだよ。
まぁあいつらが
言えないような大人しそうなの
選んでんのかもしれないけどな」


そこで遥輔さんは
顔を顰めて一度言葉を切る。

俺の方はというと、
余りにも内容が衝撃的過ぎて、
完璧に思考が停止し、固まっていた。













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あきゅろす。
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