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NARUTO



卵が落ちないよう時々お腹に手を当てながら食事を楽しんだ。


無論、見慣れない髪型をしているシカマルの方は余り見れず、勿体ないな、と思いながら


シカマルが飲んでいる飲み物に、チョウジはあれ?と声を漏らす。


「シカマル、頼んだの烏龍茶じゃなかった?」


「あぁ、取り替えてもらうの面倒だからこれで良い」


他愛のな会話をしながら時は過ぎていった。




『おやすみー!』


それぞれが自宅に帰る道に向かって別れを告げた。


『んじゃなーシカマル』


シカマルに背を向けた時だった。


「ナルト、お前時々腹気にしてたみてーだけど、具合悪いのか」


『シカマル・・・。』


ぴたりと動きを止めるナルト。


その声は普段よりも少し低かった。


『実は俺な・・・』


「なんだよ」


神妙な声を出したが次の瞬間


『ちょーっと腹の肉が出て触り心地が良いからついなー!』


けらけら笑いながら返したら訝しむシカマル。


「お前、太りにくいだろうが」


『体質は急に変わるんだってば!』


少しムキになってしまうナルト。


シカマルはやはり冷静な頭で、じっとナルトを見る。


「そんなに気持ちが良いなら触らせろ」


『はいぃ?!』


思いもよらない言葉にナルトは驚愕する。


シカマルの手がナルトの服に差し掛かった。


『絶対ダメ!』

シカマルから距離をとった。


卵を暖めてるのを知られたくないのは、今でも化け物と呼ばれているナルトが、何の卵かも分からない物を育てているから。


カヤにも綱手にも言われた


゙この卵はナルトの気持ち次第゙


だから危険な生き物じゃないと思っていた。


けれど確証も無く、もしかすれば捨てろと言われてしまうかも知れなくて


大切な命を

生きようとしている命を


絶やしてしまう事がどれだけ残酷か


卵を守りながらシカマルから逃げようと決めた。




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