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NARUTO
My child?! (編済)



【ナル坊、そなたの本当の願いとは何ぞ?】



【ナル坊良く覚えておいで。この世に産まれる者に罪など無い事を・・・】





ナルトが2日間の任務に行き、今日が帰還する日だった。


綱手からとある物を取ってきて貰いたいと言う事で
、場所も近く簡単に終わる予定だった。


簡単に終わるはずなのに、昼を過ぎても現れないナルト。



「・・・遅いな」


「そうですね。まさかナルト君に何かあったんじゃ・・・」


火影室は不穏な空気が流れた。


ナルトの力を知り欲しがる輩は多く、また恋愛対象として狙っている者もいる事に。


「もう少し待っても来なければ迎えに行かせる。」


「やはり私が行くべきでした」


シズネが肩を落として項垂れる。


ナルトが持って来る物は医療用の薬剤だが


その取りに行った里が少し変わった風習を持ち、不思議な力を持っている里だった。


けれどその心配は杞憂に終わる。


『バーちゃんただいまー!』


ノックと共に笑顔で現れたナルト。

両手には色々な物を持ち、床へおいた。


「ナルト君、これは一体・・・」


「遅かったのはコレのせいか?」


驚いた顔でシズネが近寄り物を眺めると、ナルトはこくりと頷き、首を傾げた。


『バーちゃん達におみやげだって。俺も貰ったし、家において風呂入ってきた。』


荷物が重くて汗だくになりながら帰還してきたナルト。


それに夕方からは皆と久しぶりに集まって食事をする予定だった。


「あれ、何だかナルト君髪の毛・・・」


言葉をためてシズネがナルトの髪の毛に触れると、普段でも柔らかい髪の毛が更に柔らかくサラサラしていた。


「あそこは健康や美容とかも得意だからな。」


くすくす笑いながらナルトに近付き触れる綱手。


「お前に合う物を渡されただろう」


『まぁ、帰り大変だった・・・』


むっとした顔で返すと、綱手は笑う。


「お前、気に入られたんだよ」


『意味わっかんねー!・・・わっ!』


両手を上げて怒鳴ったが、慌てた顔で腹部に手を添えた。


「ナルト君どうしたの?」


『これも貰った。』


もぞもぞと中の服を捲るとタオルがあり、何かを巻いているようだった。


ゆっくりはずして中身を見せると、綱手は額に手を当てた。

「・・・黄色い卵、ですね」


『あっためたら良い事があるって、カヤ姉ちゃんが言って・・・バーちゃん?!』


ドサドサと巻物を落としていた。


「お前、そいつに気に入られたのか」


『さあ?でも色々な事知ってて話しやすくて楽しかった。』


満面の笑顔で返すと、綱手は真剣な顔になった。


「いいかナルト。卵は暖めれば孵化するように、その卵はお前の心だと思え。」


『う、うんで生き物は大切にするってばよ。』


どんなヒナなのか想像すると、楽しみで仕方がなかった。


「その卵は強い気持ちで変化するからな、気をつけるんだよ」


『うん、分かった!孵化したらバーちゃん達にも見せるからな!』


そんじゃ俺もう行く、と行って火影室から出た。


途端に綱手の深いため息が零れる。


「カヤめ、余計な事を・・・」


「ナルト君の強い気持ちで生まれてくるのが変わるんですか?」


「ああ、良くも悪くもな」


窓から里を眺める綱手。


その卵は何に孵化するのやら。




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