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NARUTO



綱手のバーちゃんが言ってた敵とは会わなくて早々と任務が終わった。


温泉街の宿はどうやら離れらしく、部屋は一緒らしい。


俺、もう心臓ヤバイ。


『俺ちょっと買い物してくる。』


「ああ、気をつけて行けよ」


『はいはーい』


一緒の空間に居るだけでもうダメだなんて、俺どうしたらいい?


諦めなきゃダメなのにどんどんシカマルを好きになる俺って何なんだろう。



一緒に居たいのに、一緒に居たらおかしくなる自分


本当はもっと話したいのに


本当はもっと笑えるのに

ナルトは自傷的な笑みを浮かべた。


『・・・俺ってば超ダセー』











【さて・・・もう着いただろう】


【お前さんも急な事をするのう】


火影室の応接間に、呑気にお茶をすする忙しい筈の自来也がいた。


【さっさとケリ付けてもらわないと困るんだよ、色々とな。】


【だからって嘘の任務をやらすとは・・・お主もやりおるわ。しかもあそこの離れとはのう】


【ふん】


お茶を一口含む綱手と、お茶を眺めながら微笑む自来也



互いの気持ちを知っているからこそのお節介でもあり


もうどちらかが爆発してしまうのではないかと思い、綱手が嘘の任務を仕組んだ。


【どうころぶかねえ・・・】


たまりにたまった気持ちをどう吹き出すのか


明日が楽しみだと思い綱手は仕事に取り掛かった。












夕方に宿へと戻ったナルト。

室内にはシカマルの姿は無く、ナルトは違う所で温泉に入ろうと準備した。


温泉で一緒になったら、と思っただけで顔が真っ赤になってしまったからだった。





3年という歳月は大きいと痛感してしまう。


シカマルはたった3年で大人の姿になっていて、声変わりもしていた。


自分は変わったものと言えば


『・・・わっかんねー』


ばしゃんと水音をたてながら岩に寄り掛かった。


身長も皆伸びたから比べようが無いし、顔なんて毎日見てるからわっかんねーし


俺、皆みたく成長したのかな











『あちーよー・・・』


考え過ぎて逆上せちまったじゃねえか


あー風が気持ちいいし、畳のいい匂いがまたなんとも・・・



ゴロゴロしていると、ドアが開く音がした。


「・・・お前、なんつー格好してんだ」


眉間にシワを寄せながらシカマルが入ってきた。


しかもお風呂あがりの浴衣姿


『だってアチーもんよ』


直視出来なくてそっぽ向きながらこたえた。


「・・・はあ」

シカマルのため息が、痛い。


『あ、そのテーブルの上にあるやつ食べていーか・・・っ、いってぇ!!』


ギュムッとふくらはぎ抓られた!


『シカマルってばいきなり何すんだよ!』


「テメェ、なんだその鳥の巣頭は」


『暑いから丁度いいって・・・ばっ』


いてぇ、シカマルの奴何て事をしてくれるんだ。


そんな睨んだってな・・・っ


『あぶっ!』


「拭け、今すぐ」


睨んだって・・・っ!


『・・・・・・。』


「そうか、そんなに拭かれてぇのか」


じょうだんじゃない!


『拭くってばよっ!』


シカマルに頭拭かれたら俺の顔真っ赤になっちまうだろうが!


「あー、うまいな。これ」


『だろ?上手いから買い過ぎ・・・っ』


シカマルの方を見たのが間違えだった。


あれタレ付いてるから爪楊枝あったのに、何で手で食べちゃうの?


「あ?ナルトどうしたよ」


『・・・ちょっと躓いただけだってば』


言えるか、指舐めた姿にやられまし、だなんて。


なんなんだ、なんなんだってば。シカマルってばこんな色気あった?



もう俺どう一日過ごしたらいいのかわかんねえ。


普通に出来てるのかさえもう麻痺してわかんねえよ。










夕飯も味なんか余り分からなかったし、進まなかった。


勿体ない事をしたな、とは思うけど・・・言い訳はさっき食い過ぎた、で通した。


シカマルは今窓の縁に座って読書してる。


シカマルの浴衣姿は本当に良く似合うし、滅多に見れないから貴重だなあ。


テーブルに突っ伏しながら時々シカマルを見てはドキドキする自分


早く眠くなれ!・・・てか俺寝れる?ねえ俺大丈夫?!


もう俺ただの乙女キャラになってない?


頭をわしゃわしゃ掻き乱してる時


シカマルがこっちをじっ、と見ていた事に気付かなかった。




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