NARUTO
五
『やっぱり具合悪い?』
「悪くねぇよ。」
パッと離れナルトの頭をかき回したら、それを嫌がるナルトにクスクス笑った。
『髪の毛絡んだら大変なんだからなっ!』
「はいはい。」
見上げて怒鳴りつけるその姿が可愛らしくて、フッと笑みを作り立ち上がらせた。
今日の鹿丸は普段と違って良く解らないと感じていれば、突然声がした。
『どしたの?』
「流れ星出てたんだよ。」
『えーっ!見たかった!』
悔しそうに空を見上げて話した。
「お前星座ってわかる?」
『しらん!』
まったく興味の無い物は見たり触れたりする事をしないナルト
「少し隠れてるけど、右に顔向けてみ」
『右…へ?』
言われた通りの方向をみたら柔らかいものが唇に触れた。
「おまえね…」
『ちがっ…今の全然違う!てか何で鹿丸が屈んでるんだよ!』
カァッと真っ赤になり口元を手の甲で隠しながら声を上げた。
「言ったろ、少し隠れてるけど、って」
『あーもーうっせぇ!』
冷静な鹿丸に対し、ナルトは昔サスケとした事もあり少しトラウマになっていて、怒鳴りつける事しか出来なかった。
『忘れるから今すぐ忘れろっ!』
「はいはい。」
『もー帰って寝るっ!おやすみ!』
「はいおやすみー」
ヒラヒラ手を振り見送った鹿丸だが、喉を鳴らして笑った。
「相変わらず…騙されやすい奴」
と、呟き途中からナルトは鹿丸の駒の中にいたとは知らずにいた。
「まぁ…ゆっくりやるか。」
かなりの鈍さだからな。
ポケットに手を入れて鹿丸は公園を後にした。
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