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NARUTO
6  

暫く遊んでいると疲れたのか二人は沖に戻りタオルで頭を拭いていると、背後から声が掛けられた。

「すみません、一緒にビーチバレーしません?」

ボールを持った奈良と同年代の女達が声を掛けてナルトは頭にタオルを被っているのを幸いとして、眉間に皺が寄る。

「人数多い方が楽しいからやりませんか?」

「二人で来てるみたいだし、遊ぼうよ!」

きゃっきゃしながら話す彼女たちに、奈良はナルトの方に視線を向けると、無関心な雰囲気で頭をガシガシ拭いていた。

「お前、何シカト決めてんだよ。」

『え、やだもん。』

この奈良の一言で、女達の表情は明るくなりヒソヒソと話していると、頭からタオルを外したナルトがそっちをみた。

『・・・・・・。』

女達はナルトの全貌を見ると、目を丸くする。ナルトは奈良のに近付く。

『・・・遊びたいの?』

見上げて尋ねると、奈良は額に手を当てて俯く。

「おまえなぁ・・・」

「一緒にやろー、二人でやるより楽しいし、お酒もあるしさ。」

両手を合わせて上目遣いで奈良に話し掛けるが、ナルトはそれが腹立って仕方がない。

『飲酒運転させたくないから他当たって。』

「飲まなくても平気じゃーん!」

やろうやろう、と軽く体を弾ませながら甘えた声で二人に告げるが、ナルトは更にイライラしてしまう。

「悪いけど、遊ぶ気無いから他当たって。いくぞ。」

『行くってどこ・・・のわっ!』

ぐん、と腕を引かれて奈良は歩いていくのでナルトはもたつきながら後に着いていく。

女達は残念がり、二人の背中を眺めてた。

『奈良さん、どこい・・・』

「お前、ほったらかすつもりだったろ。」

『・・・遊びたかった?』

本当はそうだったんじゃないだろうか。

さっきの女達はスタイルも良かったし。

なんだか暗い気持ちになってしまって、奈良の解答が怖かった。

「興味ねーよ、それに腹が減った。」

『味噌オデン食べた・・・財布あっちだから先行ってて!』

何も持ってない事に気付いてナルトは慌てて手を離そうとしたら、強く引かれて奈良の胸元で止まっ。

『ごめん、足縺れた!』

ああ恥ずかしい。なのに嬉しい。

「財布なんていらねぇよ。」

『いや、俺無銭飲食で捕まりたくない!』

ナルトの見事なまでのボケに、奈良は溜め息を溢す。

「まあ、いいから行くぞ。」

また腕を引かれて店のなかに入ると、奈良はナルトが食べたいと言ったオデンと、焼きそばや焼き鳥等を買った。

「他に何かあるか?」

『俺オデンが食べれたらそれでいい』

笑みを浮かべるナルトは早くオデンが食べたくて仕方がない。

「暑さは大丈夫なのか?」

『んー、暑いけど海に入れば大丈夫!』

小学校の頃、ビニールプールを持って海水を入れて、その中の入って食べてた、と告げると奈良は笑った。

「やることが突飛過ぎる・・・っ」

『流石に海の中で食べられないっしょ』

ある意味目立ってたけど。

ナルトは笑う奈良を見て、濡れた髪の毛が何時もと違う色を纏っているように思えて、思わず毛先に触れてしまう。

「──どうした?」

『なんか・・・濡れてると違う色が混じってるみたいにみえた。』

奈良の髪の毛は少し長くて鎖骨まである。毛先に向かって量も少なくなっていて、似合っているから羨ましい。

自分がやれば女みたいになってしまって、やりたくてもできない。

『でも見た目と違って少し硬い』

「ナルトは柔らかいよな。」

今度は奈良がナルトの髪に触れて、そのまま頭を撫でられた。

狡いんだよ、そう言う事ばっかして。

そして、残酷なんだ、と。






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