NARUTO
十一 *
ナルトは奈良の言葉に疑問を感じた。
『・・・自分じゃなきゃ、ダメだったんですか?』
「ああ、お前じゃないと意味が無いからな」
もう聞くな。そう言うようにナルトの唇を塞ぐ。
そして奥まった所に手を伸ばし、下着の上から窄まりをノックした。
『ふうっ・・・んっ、んー・・・っ!』
奈良の唇は離れることはなく、ナルトの口腔内を我が物顔で彼は動く。
もぞりと抵抗するようにナルトの足が動いても、彼はそれを封じるだけ。
封じられ、身動きが出来にくくなると奈良は下着の中に指を侵入させて直接周りに触れ始める。
『う・・・あっ、いや・・・あっ!』
少しの隙間から声を発すると塞ぎ、奈良はナルトの性器に触れる。
濡れた下着は奈良の手の甲を濡らし、滑った音を出す。
かあ、と顔を赤く染めるナルトの瞳は涙の膜がはり、青い瞳はまるでチョコが溶けているようだった。
片足はソファーから落ち、足を広げられて恥ずかしい格好になり、捲くしあげられたスカートは隠せるものがなく、しなやかな足につけたガーターベルトまでもが露わになっている。
肌蹴たシャツからは尖りをみせる小さな乳首と赤い印。
ナルトは羞恥過ぎて自分の格好が観れないでいると、それを悟った奈良は口付けを止めてクスリと笑う。
「・・・やらしい格好だな、渦巻」
『・・・っ!』
頬が痛いくらい頬に熱が籠る。
「見えるか、先から出たのが濡らしてるのが」
『い、いや・・・みたく、ない、です・・・っ』
ふるふる頭を振って拒絶すると、奈良は窪みに爪を立てる。
『ひっ、ああああっ!』
ぞくん、としたのが背中を駆け走ると、同時に身体が反った。
すーっとした感じがして、ナルトはそれを見ようと盗み見する。
「これでもまだ否定、するか?」
『・・・っ、しません・・・』
自分の昂ぶったものが露わになって、ナルトはジワリと涙が浮んでくる。
先端から濡れて光る粘液は、止まる事がなくゆっくりと溢れ出てくる。
それを見せつけるように、奈良はナルトの昂ぶりを微力な力で触れる。
性感帯に触れられるたびに、ひくん、と腰が動き小さな声が零れる。
喉がひりつき、もっと確かな刺激が欲しいと身体がナルトに訴えかけてきて、喉が震える。
もう終わる。きっと終わる。
ナルトの考えはそれとは違ったことに気付いたのは、窄まりに指が入ってしまった頃だった。
欲望を吐き出されることが敵わないまま、ナルトの瞳からは生理的な涙が頬を濡らし、赤くなった唇からは甘く艶のある途切れがちに聞こえる喘ぐ声。
『あっ・・・あっ、んうっ!』
ぐるり、中で奈良の指が角度を変えて刺激した。
柔らかくて熱い軟膜の中で、奈良はナルトの良い所を見つけて焦らす。
ナルトの口から言われるまでは、そこを執拗に責めないと決めて。
『はあっ・・・あっ、もっ、や・・・っ』
「なにが嫌なんだ、この指か・・・?」
それとも、と呟いて奈良はナルトの耳元に唇を寄せて囁く。それは甘い声を響かせて。
「――もっとほしいか」
『わかっ、わかんないです・・・っ、もう、あっ!』
疼いてどうしようもなかった。
触れてきても直ぐに彼の指がいなくなって、触れて欲しかった。
『ここ、触って下さい・・・っ』
頭がおかしくなったのか。
片隅で思いながらも、ナルトは訴えてくる本音を否定できなかった。
「さわるだけか?」
『さっきの、中・・・っ、ああっ!』
ぐっ、と刺激をすればナルトは喉を逸らして声をあげた。
そして先端からはトロリ、とまた新たな粘液が生まれ下へと向かって下がっていく。
片方だけ解かれた下着の紐。
ナルトの恥ずかしい所を奈良に全て見られてしまっていた。
『ダメ、しゃちょ・・・いや、いっちゃう・・・っ!』
「出せばいいだろ、そしたらもっといいものやるよ」
『ふあっ・あああっ、あっ、いや、それいやあ・・・っ!』
強く刺激する奈良の指。
ナルトは髪の毛を乱しながら首を強く振ったが、彼は聞き入れずに更に指を増やした。
ぞくぞくとしたものが体中に駆け巡って、ナルトの呼吸すら荒くなっていく。
声も段々と出なくなって、びくん、と身体が大きく揺れた。
『ああっ・・・あ、ん・・・っ!』
先端から白濁が出てきて、ソファーを汚す。
全身の力が抜けてぐったりしているナルトに、こんどは全く別なものが押し付けられる。
『・・・・・・。』
聞かなくてもナルトは分かっていた。
彼の昂ぶりがこの中に入って暴れるのだと。
そうおもった瞬間、ナルトはぞくりとして腹の中が熱くなり、身体が疼いた。
『社長・・・いれちゃうんですか?』
「ああ、そうだな。」
その回答にナルトは思う。
きっとこれが最後になるだろう。
彼の隣に立つことが。
そうでないとこんな行為、許されるものか。
自分が異性だったらどうなっていたのだろう。
隣に立つことすらなかったのかもしれない。
毎日、触れられる事も、なかったのかも知れない。
優しい眼差しを向けられる事も、声を掛けられることもなかったのかもしれない。
ナルトの知っている奈良は、いなかっただろう。
思い出すと、涙が零れてしまった。
同性でも、好きだったのかもしれない。
身体が彼を拒絶しなかった。
そして、自分も奈良を拒絶しなかったから。
気付かないうちから、奈良の事が好きだったのだろう。
『・・・っ、う・・・っ』
痛みで我に返ると、奈良はナルトの中に入り込んでいた。
「もう少し、考え事してればよかったのにな・・・」
眇められた瞳がナルトには艶っぽくみえて、声が甘く耳の奥まで残った。
自然にきゅうっと、締め付けてしまうと、奈良はナルトの太腿をぺちりと叩く。
「締め付けんな・・・」
『――してないです・・・っ』
顔を隠して告げたのは、奈良の顔が直視出来なかったから。
こんな時に気付かされてしまったナルトは、勘弁してほしいと切に願った。
どくどくと動く胸の鼓動が違う動きをして、まるで喜んでいるように思えた。
『・・・っ、や!』
「――どうした?」
ゆっくり外された手。
視界に広がる奈良の姿に、ナルトは顔を逸らす。
なのに彼は更に近づいてきて、ナルトの頬にキスをする。
「痛いか?」
『・・・・・・。』
気遣う気持ちが嬉しいのに、ナルトは何も応える事が出来ない。
だからせめてと思って、奈良の指に自分のを絡めた。
その恥らう姿が奈良には可愛く映り、自然と瞳が和らぐ。
「――そうか」
優しい声にナルトはとくりと胸が高鳴り、奈良は更に踏み込んできた。
圧迫が強まって、ナルトの声が詰まる。
『・・・・っう・・・っ』
苦しいのに、嬉しい。
嬉しいのに、苦しい。
いったいなにが正解なのか分からない。
けれど身体が喜んでいるのならそれでいい。
緩やかに動かれ、すこし経ったころにナルトの変化が見え始める。
何かを誤魔化すように声を潜め、眉を寄せる。
『・・・っ』
「――・・・。」
奈良はそんなナルトの表情を見逃さずに、彼は腰を強く打ち付けた。
『っ、ああああっ!』
高い声が室内に響き、奈良はそれを機に律動を始める。
達して小さくなっていた性器は緩やかに勃ち上がり、再び蜜を溢れ始めていった。
『あっ、あああっ、んっ、だめっ、舐め、や、あああっ!』
手を握られ、小さな胸の尖りを舐められ、そして甘く噛まれた。
新たな印を何個も付けられて、花びらが散ったかのように肌に映える。
「渦巻・・・」
『・・・っ、はい』
なを呼ばれたら見ない訳にはいかない。
そろりと彼を見ると、やはり胸は高鳴ってしまう。
「お前は、俺だけの秘書をしていればいい」
『・・・あの、それじゃ・・・』
解雇にならないのか。
そう思ったら嬉しくて顔が緩む。
「触れるのも、こうするのも、俺だけでいい」
『あの、それは聞こえが・・・んっ!』
ずん、と奥に疲れて言葉が途切れた。
「お前は、俺だけに尽くしていればいいんだ」
『・・・はい。』
素直に言えないのは、子供と違うからだろうか。
けれどそういう言葉は悪いとは思わなくて、ナルトは奈良の唇に口付けた。
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