NARUTO
二
それを見計らい、ナルトは一度口を離し先ほど取ったものを口に含ませ、また咥えたら流石にシカマルも気付いた。
「なに、入れた・・・?」
『ふふっ!』
鼻で話すが、ジワリと感じてくる熱に瞳を動かす。
何かがあるはずだと。
高熱を持ったように熱くなりずくずくする熱と刺激だが、嗅ぎなれた匂いに、まさかとナルトの頭を掴んだ。
「・・・酒か」
『・・・ん、気持ちいいって、聞いたから』
ごくり、と酒を飲み言葉を返すが、シカマルは溜息を吐いて眉を寄せる。
誰から聞いたのかは知らないが、そんな事をしなくても十分気持ちがいい。
けれど、そうしてみたいと考えてくれた事は素直に嬉しかった。
「俺にそれをして、どうしたかったんだ?」
『たださ、素直にしてみたいって、思っただけ。』
怒った?見上げてきくナルトに、シカマルはタチの悪い笑みを浮かべ強く顎を掴んで視線を合わせる。
「じゃあ、ナルトにしたらどうなるんだろうな・・・?」
ひくり、言われた途端喉奥が引き攣るのを感じた。
シカマルはそのままナルトを押し倒して腹に跨り見下ろす。
「・・・俺も、知りたい所だ」
『い、いやだ・・・』
怯えるナルトに彼はそっと指を腹の上をなぞり、震える腰に気付きながらもズボンの中に手を入れ脱がした。
「今日は好奇心旺盛らしいから、たっぷり可愛いがってやるから安心しろ」
『しなくていいから!ちょ、ダメ・・・あっ、やぁ!』
酒を含み、一気に刺激を送る。
直ぐに熱くなって、そこだけが高熱を帯びたようになって、離れた所から空気の冷たさをかんじた。
けれどそこだけが淫蕩薬をぬられている錯覚がして、戸惑った。
『あ、あぁ・・・あっ、や・・・やだぁ・・・っ』
啜り泣きながらどうしたらいいのか分からず首を振っても、淫靡な水音を立てるシカマルに興奮してしまう。
奥に指が触れびくりと跳ねる腰。
「ああ、そうだナルト・・・」
『・・・っ、なに?』
彼を見ようとしたら目の前に掲げられた酒瓶。
シカマルはそれを見ているのを分かっていてわざと奥の方へ持っていった。
ナルトの身体からは一気に血の気がさあ、と引き後ずさろうとする。
『あっ、アホな事すっ、すんな・・・っ』
「何も口から呑むだけのものじゃねえだろ」
ここも口だろ。言いたげに飲み口をひたりと当てると、冷たさで震える。
『やだ、そんなのや、や、ああっ!』
ぬぷり。飲み口の先端が少し入り中を濡らす。
そこまでされるとは思ってもなかったナルトは、驚愕の眼差しを向けたまま後悔した。
じわりじわりと中が熱くなってきて、ナルトは言葉にする。
『汚れるから、トイレ・・・』
「だめ。」
やっぱり。駄目もとだったが、他にどうすればいいのか分からない。
『い、やだ、熱い・・・っ!』
熱くてどうにかしたい。いやいやと被りを降りながらも、出さないようにするので頭が一杯だった。
「少し我慢してろ」
『いや、むり、だって・・・っ』
ずくずくして刺激を欲してきた身体に、ナルトは無意識に腰を揺らしてしまう。
頭は酔ってなんかいないのに、下半身だけが酔ってしまっているようで。
快感と苦痛が入り混じり、中に入っている酒をこぼさないようしても、シカマルの指から伝い落ちてくるのが恥ずかしくて両手で顔を隠した。
「・・・そんなに入ってねえよ」
『・・・っ、だって中・・・』
シカマルの言う通り中にはそんなに入ってはいないが、床を汚したのも確か。
感覚が分からないナルトは力を緩め、シカマルの指が増やされ刺激される。
『あ、ああ・・・っ、あっ!』
がくがく脚を震わせ、ナルトは両脚をシカマルの腰に巻き付けた。
『・・・も、シカマルの、ちょうだい・・・っ』
濡れた瞳で告げ、擦り付けてくる姿にシカマルの目は細まる。
「・・・・・・」
いつもならそのまま中へ入るが、今日のナルトを見て彼は指を抜いて膝を持ち上げた。
『や、やだ!そんな・・・っ!』
シカマルに見えるよう膝を折り曲げられ、ナルトは隠そうとするが彼の先端がひたり、と当たる。
「いい眺めじゃねえか・・・」
にやりと意地悪な笑みを浮かべながら推し進めていくシカマルの腰。
『・・・っ、あ、ああ・・・っ』
何時もより熱いのを感じながら、グダグダにされた。
むすっとした顔でうつ伏せ寝をしているナルト。
「なにむくれてんだよ」
『・・・遣りすぎだ』
頭を撫でられても振り払わず、枕に顔を埋めるナルト。
「ナルトが俺にしたいって思った事だろ?」
『だからって・・・酒入れるか?!』
信じらんねえ。不貞腐れ声で返せば、くっ、と笑うシカマル。
「やりたかったからやったんだよ、同じじゃねえか。」
『なら俺がシカマルにやってもいいんだな?』
「ことわる。」
『・・・・・・っ』
ずっぱり返されナルトは返す言葉が見付からない。
「好奇心は悪かねえし、俺は嬉しかったけど?」
ちゅ、と背中にキスをすればぴくりと震えた。
「ナルトが俺の事を考えて、俺にしようとしてくれた事が」
『・・・うっせ。』
耳の裏まで赤くしてそう返しても、シカマルを喜ばせるだけで、次は項へ唇を落とす。
「次は、何してくれんだ?」
『・・・知るか』
言葉は不貞腐れながらも、手はこっちに来いと手招きをする。
一瞬だけきょとんとした顔を浮かべるが、シカマルはそこへと寝転んだ。
「どうしたよ?」
『もうちょっと、こっち・・・』
枕で顔を隠していても、赤くなっているのが彼にも分かり顔を近付ける。
「これぐらいか?」
『・・・シカマル』
ちらりと瞳でみながら告げると、彼は首を傾げた。
一体何がしたいのかが解らなくて。
するりと腕が伸びて首に巻き付き起き上がるナルトに、支えるよう背中に腕を回したシカマル。
『膝だっこ・・・して』
恥じらいながら見上げて告げる姿に、シカマルの胸はきゅん、としてしまい、誤魔化すよう口元を笑わせる。
「なんなら、キスもつけようか・・・?」
『ん・・・して』
自分から顔を近付け重ね、シカマルの膝の上におさまった。
今日はほんと、可愛いじゃねえか。
そう感じているシカマルの肩に、チリッとした鈍い痛みがはしった。
『・・・ついた。』
小さな赤い鬱血。
ナルトはにこりとした笑みを浮かべ満足げにそれを眺める。
「今日は可愛さの安売りか?」
『そんなんじゃね・・・え?』
きょとんとした顔から徐々に戸惑いへ変わったのは、彼の下半身が高ぶり始めたから。
「一日にそんな連発すんな・・・」
耐えらんねえ。さらうようにナルトの唇を塞ぎ、奥まった所へ指を這わせた。
『・・・っ、あっ、ちょ、ちょっと・・・』
「・・・責任、とれ」
ぎらりとした瞳で言われ表情が引き吊るナルト。
興味ゴコロから始まったのに、どうして
か素直にもなってしまった自分。
これからやるとするなら、絶対に一回ずつにしようと心に決めたナルト。
『は、ああっ、それ・・・よ、すぎるから・・・やだ、あああっ!』
「だったら、問題ねえだろうが・・・」
両肩に膝を担いで腰を振るシカマルの表情に、ナルトはきゅう、と締め付けてしまった。
「・・・っ、のやろ・・・」
片目を眇めて睨むシカマル。けれどそんな姿さえ胸がときめいてしまうナルトは、どうしようもないくらい惚れてしまっていると感じる。
何時も頭の中はシカマルに占領され、考えない日は無い。
話を聞いてやりたいと素直に思った。
そうしたいと思ったから、素直に告げた。
けれどこんな事を予想してなかった。
していなかったけれど、シカマルを喜ばせれた事が嬉しかった。
次は、シカマルに何をしてやろう。
まだあるナルトの興味ゴコロは尽きてはいなかった。
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