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NARUTO


ぐったりとするナルトをシカマルは片腕で支え、微かな喘ぐ声が浴室に響く。

『ふ、あ・・・っ』

「我慢な・・・?」

シカマル自身の吐き出したものを掻き出し、それだけでぶるりと震えるナルトの尻。

「あんまりよ、刺激すんなよ・・・」

『してなっ、してないってば・・・いぁっ!』

かぷり。尻を噛まれナルトは信じられない目で彼を見る。

目の前で可愛らしく揺れる尻が悪い。

そんな楽しげな笑みを向けて、見えるように舌をそこに這わせる、

『ひぁっ!へっ、たい・・・っ!』

ぞくぞくっとして逃げようと身体を捩ると、中で大人しくしていた指が暴れ出す。

『ああ・・・あ、やだ・・・ぁ』

「ーー・・・ここは?」

ぬろり、回りを舐められると違ったものが駆け上がった。

『やっ、や、あふっ』

「嫌なのに揺れんの・・・?」

揶揄の言葉にナルトはかぁ、と赤くなる。

舐められる度に震えてしまうそこに、緩く刺激してくる中。

ナルトはぐっと歯を噛み締め口を開く。

『ねっ、ねちっこいってばぁっ!』

「・・・・・・この野郎・・・」

ぎらり、と鋭く光る眼光にナルトは危機感が生まれてそろりと逃げるように身体を動かす。

「俺はな、こんな丁寧にやった事ねぇんだよ」

『んなの知るか!だいたいそんな事されたら・・・っ』

はっ、となって口許を押さえた。

(何言おうとしたんだよ。)

動く脚で床を蹴って後ずさったが、それをがしりと捕まれる。

「されたら、なんだ・・・?」

『なんでもな・・・っあ!』

言いやがれ。睨み上げるシカマルと視線が重なり、さ迷わせる。

本当に今日は濃すぎる一日だと。

「・・・こうされたら、なんだってんだ」

『うあっ!ま、ああっ!』

ぐりぐり内部を擦り始め、脅すような低い声で聞き返した。

ナルトは頭を振るも刺激は止まる事無く続く。

『や、あぁっ!』

「嫌なら言えって言ってるだろ」

『またしっ、たくなる、からぁ・・・んっ!』

求めてしまいそうで。

それが若さなのかは解らないが、確実にシカマルを欲する気持ちが出て来ていた。

「そうやって素直に言え」

『言えるか・・・っ!』

涙目で睨みつけるが威力なんてものは全くない。

けれど欲してくれた事にシカマルはほっとした。

嫌われてはいないのだという、安心感。

「欲しがればいいだろ、こっちはナルトを惚れさせなきゃなんねぇんだから」

『・・・・・・』

言葉が返せなかった。

情事中に何度も感じたものがナルトの中で駆け巡って。

「ーー・・・ナルト?」

『いや、待て・・・くんな・・・』

顔を逸らし口に手を当てて制しようとしたが、それを捕まれた。

『やだってい・・・っ!』

指も抜かれ強く顎を掴まれ向き直されれば、涙で瞳が溶けていた。

『待てっていっ、た・・・っ』

小さな呻き声をあげて涙をぼろぼろ流した。

感情が豊かではあったが、こんな恥じらって涙する姿をシカマルは知らない。


『何なんだよ、痴漢していい人ぶって、無理矢理連れてこうとして・・・っ』

感情的に泣く子供のように、思い付いた事を嗚咽しながら言葉にするナルトを

シカマルは何をするでもなく、ただじっと眺めていた。

『なっ、のにっ、聞いてきたりっ、んな事・・・いっ、たり・・・』

どんだけ好きなんだよ

瞼を閉じて泣くナルトを、シカマルは強く抱きしめた。

「・・・計った事ねえよ」

物差しみたく簡単に計れるのならそうしている。

それが出来ないくらい彼はナルトを想っていた。

「好きすぎて痴漢しちまうぐらい、って言えば分かるか・・・?」

『わかんねえよ・・・』

肩に顔を押し付けて力無く返す。

そこから伝わってくる体温や、聴こえてくる胸の鼓動。

胸がきゅう、となって高鳴った。


シカマルの服を借りたが、ぶかぶか過ぎてナルトは彼の大きさを改めて知った。

『なあシカマル・・・』

「あー?」

まだ高校生だと言うのにビールを口にしているシカマルを眺める。

嚥下する度に動く喉仏とその姿がどうしてか色っぽくて。

『俺多分シカマルが好きだってばよ。』


「ぶっ、あっぶね・・・っ」

噴き出すのを見たかったが、そうはならなくて内心がっかりしたが

驚きの眼差しを向けて、けれど口許が嬉しいのに我慢している姿にくすくす笑う。

『心より身体の方が解りやすかったみたいだってばよ』

「おまえなあ・・・」


盛大な溜め息を吐き出しおえると、喉を笑わせるシカマル。

『どうする?好きになった場合は』

「そんなもん、有り難く貰うに決まってる」

重ねた唇はほんのり苦くて冷たかった。


「あ、また痴漢してもいい?」

『・・・ぶっ飛ばすぞ変態』

「顔赤くして言う言葉かよ・・・」

最後尾の角な。

痴漢から始まり恋に落ちてしまった。




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