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NARUTO


夕方とぼとぼ歩いていて、公園に視線を向けるとそれはアイツの姿。

「ねーねー、今日は家庭教師無いんでしょ?」

「だからなんだ」

サスケの腕に胸を押し付けて見上げる綺麗な女性。

「知り合いだからって無理してまで家庭教師やらなくてもいーじゃない、サスケの時間潰れちゃうよ?」

「お前に関係ない」

表情は崩さず、女性を見る事もしないサスケ。

負けじと女性はサスケの正面に抱き着いた。

「どうして?サスケ最近疲れてる顔してるし、それに私だって・・・」

踵をあげてサスケの顔に近付いていくのが見えて、ナルトはそのまま歩き出した。

ああ、馬鹿くさい。


今日は本当に腹正しい事ばっかりだ。










「ナルト、お前何やんだ?」

『何でもいー・・・』

楽しげなキバに対してやる気の無いナルト。

「おっまえ大丈夫かよ、ストレス溜まってんじゃねえの?」

『だろうな。昨日は久しぶりに爆睡した!』

充電が切れたように眠った。

「今日無かったら遊ぼうぜ!」

『ある。明日は?』

おーけーおーけー!

キバは久しぶりにナルトと遊べるのが楽しみだと言える程破顔した笑顔。

それにくすりと笑い、ナルトは沈んでいた気持ちが少しだけ軽くなった気がする。


『・・・・・・。』


今日も母親は夜勤。

だから今日言おう。

他人の自由を奪ってまでしてもらう事じゃ無い。


何とかしてきた。
だから大丈夫。











「・・・あ?」

不愉快そうな顔を浮かべるサスケ。

『だから、無理しなくていいってば。』

「お前に関係ない事だろうが」

眉間にシワを寄せて返すサスケ。

『彼女だっていんだから。どうせ母ちゃんが無理に頼んで仕方なくやってたんだろ、疲れて倒れたらそれこ・・・っ!』

「ふざけんなよテメェ・・・」

だん、と玄関の壁を叩き遮ったサスケの瞳は鋭い光をはなっていた。

『――・・・ありがとう、教えてくれて。』

それが精一杯だった。

何だか涙が出そうで、胸が苦しくて。


サスケの時間を潰している自分がいて

情けなかった。

情けなくて

やっぱり悔しかった。




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あきゅろす。
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