NARUTO
二
意味が分からないままナルトは機械から降りてズボンを履いた。
『なぁばーちゃん、一体何調べたんだ?』
「それは後日伝える。ご苦労だった、帰っていいぞ。」
真剣な顔のままぶつぶつ言いながら出ていった綱手 に、やはり首を傾げるナルト。
後日わかるのならば別に聞かなくても平気だろうと、軽く考えていた。
「──・・・は?」
『だから女になれって言われて何か突っ込まれたんだって。』
シカマルの纏う空気が一気に冷たく、重苦しいものへ変わり、ナルトは頬を引き吊らせる。
「どういう事だ?」
『俺だって理解出来てないから。意外性とか意味が分からない。』
ナルトの台詞にシカマルは考えて、結果ナルトをソファーへと押し倒した。
ナルトは急な事で全く意味が分からない顔をシカマルに向ける。
「女になってみろ」
『やだ。』
「いいからやれ。」
そっぽを向くとシカマルに顎を捕まれ正面を向かされ脅される。
普段温厚なだけに怒ると怖いのを良く良く知らされている為か、身体が素直に従ってしまう。
「女になって調べる・・・な」
ナルトの腹に股がり見下ろしながら眺め、中心部に触れようとズボンの中へ手を入れようとする。
『だ、だめっ!!』
「は?」
見下ろすシカマルの顔や声は不機嫌と怒気を含ませているのは分かるが、ナルトはどうしても触れてほしくなかった。
『やだ・・・俺だけど、身体は女だからやだ・・・っ』
「おまえね」
女の身体に触れて欲しくなくて
自分のであっても、この身体がいいと思われたくなくて
「此処に何か入れて調べられたんだな?」
『・・・うん』
中心部へと伸ばした手は、今はナルトの頬へと添えられた。
「もう分かった。だから泣くな」
『・・・っ、うん』
嫌がる理由も、調べた理由も、その答えすらも、シカマルはきづいた。
けれどまだ確信がなく言えなかったし、そうだとしても自分は嬉しいが、ナルトは躊躇うかもしれないと。
きっとまた、自分は九尾だから、里が狙われてしまうかも知れないだとか
親が二人して男でどうのこうのだとか
産まれてくる子供が可哀想だの、九尾の子供だの言われてしまうだとか
自分がそうだったから、そうさせたくない気持ちが強いのを知ってるし
それを気にした事は一度も無い。
全て包んでの、うずまきナルトをシカマルは好きになったのだから。
ただ、もし励むのならばナルトが女体化した姿だという事に、納得してくれるかどうか
もしかすれば産まれるまで女体化したままなのか、と思うとシカマルは複雑だった。
火影が意外性だといったのならば、間違い無い事だろうが、シカマルはナルトから聞いただけの事をネタに、明日にでも訪ねようと決めた。
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