NARUTO
願い星(シカナル)出産有り
昔は
温もりを願った。
家族と愛を願った。
今は
いまのネガイは───・・・
『・・・っ、うん・・・っ』
もぞりと動いた金色の頭。きちんと肩から布団がかかり、けれど爪先はそこから出ていた。
瞼が震え、それを開こうと動く。すると
『・・・だる』
瞼が開くより早く、唇が動き声は朝なのか枯れている。またもぞりと動いた。
「どうした」
ナルトの背後から長く逞しい腕が伸び、身体を捉え、抱き寄せる。
『・・・怠い』
「ここだろ?」
『う、や・・・っ』
そろり、とナルトの細い腰をシカマルはわざと微妙な力で撫でる。
けれどそれよりもたちが悪いものをナルトは感じてしまい、表情を引き吊らせた。
「何締め付けてんだよ」
朝っぱらからやらしい、と耳許で甘く囁くと、ひくりとナルトは震える。
『な、なんで・・・っ』
まだ中に入ってるの、と言いたかったが出なかった。
「何でって、抜くの勿体無いだろ」
『孕む訳じゃあるまいし、逆に腹を痛めるって!』
女なら喜んださ。孕むならいくらでも孕んでやるのに。
九尾の人柱力な俺を好いてくれるってだけで幸せなのに
欲深な俺は、同性だと分かっているのに子供が出来ればいいのに、と思ってしまう浅はかな考え。
ましてやシカマルは奈良一族の跡取り息子。いつか綺麗な嫁さんを貰って子供を、と
だから欲深な俺は願う
シカマルと一緒に居られますように、と。
「──・・・火影様に?」
『うん、病院に来てくれって言われた。』
何だろう?と首を捻るが、シカマルは溜め息をはく。
「お前、それを今言っちゃう訳ね?」
『だっ、だって・・・シカマルの顔見たら吹っ飛んじゃったんだって!』
うつ向いて返したせいでシカマルが嬉しそうな顔をしていたのに気付かない。
「まぁ、何とも無いだろうがよ」
『うん、きっと身体検査じゃないかな。』
軽い気持ちで病院へと向かい、受付で尋ねるとどうしてか普段とは違う場所へ案内された。
「来たねナルト。」
『なぁばーちゃん、此処どこ?』
変な器具あるし。と付け足すと、綱手は指を鳴らす。
するとどこで待機していたのか、人が現れナルトを拘束した。
『ちょ、ばっ、ばーちゃんっ!!』
「大丈夫だナルト。お前ちょっと女に変化しな。」
『はぁぁ?!』
意味わっかんねぇ!と大声で告げれば、綱手は足で床を叩くと、倍の音で欠き消される。
「いいからさっさとしな。」
『はい。』
逆らえる訳もなく、ナルトは女に変化する。すると、素早く怪しげな器具の上に乗せられ、ズボンを下ろされそうになり流石にナルトも焦る。
『ちょっと!何考えてんだってばよ!』
「煩い。シカマルに開いてるくせに今更何言ってんだ!」
さらっと告げられると、ナルトは顔を真っ赤に染める。
「少し調べたいだけだ。なんならサクラにしてもらうか?」
『冗談でも言うなってばよ!』
こんな恥ずかしい姿、サクラやシカマルとかではなく誰にも視られたく無い。
『・・・っ、いてぇ!!』
考えていたら、中心部に痛みと違和感がナルトを襲い、視線を向けて絶句する。
『・・・・・・。』
まさか自分ですら未知の場所に物を入れられてるだなんて思いもしなかった。
『ばーちゃん、いくらなんでも酷い・・・』
涙目になりながら告げると、細い機械はゆっくりとナルトの中から出てくる。
「ナルト、お前はやはり意外性だ。」
『は・・・?』
まさか中心部までも女そのものだったのか?使った事すら無い為に、ナルトは混乱した。
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