NARUTO
一番に言いたい言葉(サスナル)
本当にこれで良かったのか、いつも考えてた。
サスケを連れ戻してから暫くして、俺は妙木山で修業するよう口寄せで呼ばれたから、サスケがどうなったのかは全く知らない。
木ノ葉の情報は一切入って来なくて、あれから2年たった。
もう18歳。
2年も里から離れて修業してるなんてな。
丁度2年目が過ぎた頃、里に帰れるようなった。
「ナルトちゃんは随分と成長したのー」
『どうだろうなー・・・皆成長してるだろうから、俺は心配』だけど。
「さあ、帰る用意したら明日送るからね。」
また当分来れないのか、だなんて思うと凄く寂しくなった。
何だか俺、戦いと修業ばったで遊んだ記憶ってアカデミーの時ぐらいしか残ってない。
サスケ
お前、また里が嫌になったりとかしてないか?
また、閉じ込められたりしてなかったか?
『へぇー。もう復興したのか。』
翌日、里の外から里を一望すると、あの何も無かったのが嘘のように戻っていた。
「じゃあワシラは先に綱手の所に行ってるから余り遅くなるでないよ」
『分かった、ありがとう!』
別れを告げて、ナルトはポケットから額当てを取り出した。
『・・・久しぶりにつけるな。』
一呼吸終えて空を見上げるとふわりと笑う。
『──・・・ただいまだってばよ!』
言い終えると里の中へ入った。
イズモとコテツがじっ、とナルトを見て気付く。
「ナルトか?!」
『イズモ兄ちゃんコテツ兄ちゃんただいま!』
笑顔で返したら二人に近付いた。
『元に戻って吃驚したー。』
「さら地に近かったからな。新しく作ったのもあるから暇な時散歩でもしてみな」
『うん!そうしてみるってばよ』
二人に別れを告げ、ナルトは火影室へ向かった。
向かっている途中、あちこちから声をかけられたり見られたりしながら、火影室に到着する。
『ばーちゃーん、ただいまー…うっほほっ!』
ノックをしてからドアを開けたら、ぶんと空を切る音がしてナルトは身体を後ろへ逸らす。
『ちょ、何すんだ!』
顔をマスクで隠す忍は、繰り出される手足にナルトは避ける一方だ。『俺は綱手のばーちゃんに用が・・・あるっつってんだろうが!』
ドゴッ、と床に頭から相手をたたき付け、ボムッと煙をだして消えた。
『チッ、影か・・・』
頭を掻きながら改めて室内へ入った。
『ばーちゃん今の何だったんだっ…はぁ?!』
「お帰り、ナルト!」
カカシにサスケが揃っていて、サクラの言葉がかかった。
『た…だいま。』
呆然としているナルトに綱手からの声がかかる。
「ナルト、2年間の修業お疲れ様だったね。」
「・・・・・・。」
『あ・・・う、うん。』
「ナールト。今ヤマトとサイは任務していて後から来るからねー。」
『カカシ先生・・・サスケもサクラちゃんもなんで・・・』
何だか少し胸がチクチクする。
更に女の子っぽくなったサクラ
色気を含ませ、長身になったサスケ。
カカシは大人の雰囲気が更に高まっていた。
「話は聞いてある。当分ゆっくり休むといい。」
『ばーちゃーん、俺何時までも下忍じゃいられないから試験受ける。』
間違いなく仲間で下忍は自分だけだと痛感してならない。
「それもそうだが、ナルト」
『なに?』
お前気付かないのか?と言われナルトは考える。
「お前、このメンバー何だった?」
『何って・・・あぁっ!』
三人を見てナルトの目は丸くなった。
数年振りに戻った第七班だった事に。
『ごめんごめん。なんか人見るのが久しぶりだからほんと反応鈍くなっちまって』
「2年も人と一切会っていないのもまた妙だな・・・」
けらけら笑うナルトと、困った顔で笑う綱手
『二人共おめでとう!』
「ありがとう、ナルト」
「・・・俺はもう行くぞ」
『サスケ、会えて良かったってばよ!』
ちゃんと
ちゃんと笑えてただろうか
俺は
俺はサスケを縛り付けていないだろうか
この生温いといった平和な里を
サスケはまた・・・
──・・・いなくならないだろうか
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