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クライトの非日常的な日常
Run、乱、嵐
勇気ら三名が雪山登山にいそしんでいたその頃、学園から離れた風香達は、

?『やっはっとおっそりゃ〜

ちょっと弱々しい気合いの声を出しつつ忍にパンチを繰り出す風香

忍『…拳の軌道が直線的過ぎる…』

片手で本を読みながら風香を右に左にあしらってゆく忍

その二人の様子をお茶を啜りながら眺めるシホは他人事、とゆーか一人ピクニック気分で弁当を広げ始める

シホ『二人共〜、ご飯ですよ〜

風『待ってこいつに一撃を…』

忍『そこで遊んでいろ』

いつの間にかシホの隣に座りサンドイッチに噛み付いている忍が風香に一言

風『うぇなんで…』

前を向き直すと忍の変わりに木にくくり付けられた丸太が忍の変わりに揺れていた…

風『………』

ムスッとした表情のままどっかりと腰をおろす風香

そのままの表情でパクパクとサンドイッチを口に運び一つ、二つと片付けていく…

シホ『あの〜

風『何?』

シホ『おいしいですか?

風『おいしいよ』

だが表情をムスッとしたまま…

シホ『…でしたらもう少し美味しそうな顔で食べていただけませんか?

風『向かいに忍いるから無理』

シホがシュンとしたのを無視し忍を睨みながら

風『もっとまともな技教えてよ、こんな打ち込みばっかりやったって無意味だよ

忍がサンドイッチを置き冷静に答える

忍『そうだな、これほど才能がないとは思わなかった、しかたないから基礎からでもやるか?』

カチン

風『才能がない?…それボクノコト?』

必死に取り繕ってはいるが顔が完全にひきつっている

忍『お前以外誰がいる?シホなどと言うなよ?シホは貴様などより優秀だからな?』

溜め息をつきながら言う忍



プチッ

風『この〜言ったな〜逆巻く龍の風、彼の者を撃滅せよ風滅逆鱗迅(ふうめつげきりんじん)』

逆手に小太刀を構え右手に魔力を集め、左手に気を集める

左右の合い反する力が徐々に混合していく

風『忍僕とシホどっちが優秀か今からみっちり教えてやる〜

風香が体に捻りを加え魔力と気の混合に拍車をかけると二つのエネルギーが螺旋を描きそのまま竜巻へと変貌する

シホ『キャ〜〜

シホの作った弁当は幸いにも食べ尽くしたので飛ぶ事はなかったが空になった重箱は軽々と天を舞う

レジャーシートも風に呑まれついでにシホまで巻き上がった

忍は咄嗟に回避したため竜巻のように高速回転する風香の直撃は避けたが風香も見えているのかそのまま追跡する

忍(…見えているのか?)

あれだけの高速回転では視界は0でもおかしくないと思うのだが…風香自身は寸分違わず自分を追尾してくる

チッと内心舌打ちしながらクナイを投擲する

それを左右にかわしたり、硬い金属音を立てながら弾いたりして尚、追尾をやめない風香に苛立つ忍

忍(いい加減に…

忍『雷帝よ、雲を震わせ雷を呼べ…神雷衡

風香を狙って雷を放つ

がやはり見えているのかことごとく回避していく

忍(くっ

バチッバチッ

雷撃を連打し風香の動きを止めようと打ちまくるが全部が全部弾き返され、逆にこちらの逃げ場が消えていく



…これだけの能力があるくせに性格が邪魔して三流か

…面白い…シノビに感情など皆無という事を教えてやる…

…終

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