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クライトの非日常的な日常
戦え3ファイター
裂『クソッ

勇『ウソッ道が…』

イブン『完全塞がりましたね〜

ここは氷の山脈と呼ばれる霊峰ワルプルギスの山脈を二つ越えた超難所である

学園長から与えられた任務は苛酷を越え過酷という字が似合う程酷かった…

簡単に説明すると…

途中何故かワルプルギスの山脈にいないはずの竜種、ダークドラゴンに出くわし襲われたり、依頼の氷茸と呼ばれる万病に効くキノコを採りに洞窟に入ったら氷竜族最強のドラゴン、ミストドラゴンと遭遇したり、何とかキノコを採って逃げた先が落石で潰れ脱出不可能になってしまったり…といった様子である

たまたまドラゴンのいたエリアからもっとも細い道を選んだ為ドラゴンは追ってきてはいないが戻ったら激突は必至である

勇『どうしよう

裂『まずいな…転移石は無理か?』

勇『この山霊峰に近いから転移石、効かないみたいだよ…』

イヴ『万事休す、ですね。仕方ありません…』

ジャキリ、と剣を抜き放つイヴン

裂『んだな』

座って長槍を組み立て始める裂夜

勇『うん、やろう、僕も菊も準備出来てるよ』

菊(勇気、我の力は半減している無理はするな)

勇(嘘っなんで

菊(誰かが我の魔力を行使している、魔族が襲って来た日から違和感が有ったが数時間前から魔力が半減させられているのだ…)

勇『なんで言わないんだ

二人が驚いてこちらを見る

…恥ずかしい

イヴ『あの〜勇気、菊って誰ですか?

裂『立って寝ぼけるのは終わってからで頼む(笑)』

勇『ご、ごめん』

(・∀・)…とりあえずごまかせたかな?

なんて一人安堵したが問題はこれからだ、菊地夜の能力は半減しているという事は技のいくつかが使えない事を意味する

ミストドラゴンは他の竜族と違ってブレスは吐かない、しかし全身を覆う体毛から霧を噴射し、その霧に触れたものを凍り付かせる恐ろしい生き物なのだ

勇(防御にどれくらい魔力かけられる?)

菊(長くて10分、短くて7分くらいか)

勇(僕等3人がミストドラゴンを倒すのに必要な時間はどの程度だと思う?)

菊(正直にか?)

勇(やっぱり時間内は無理かな

菊(そうだな…早くても半日…遅ければ三日程だろうな…ミストウォールに触れないのが大前提だがな…)

…僕の中でその作戦は一瞬にして却下された

勇『裂夜、僕等にミストドラゴンの相手は不可能だよ、別の策を考えよ

裂『…確かに、アイツの霧に触れたらおだぶつだからな、もう少しマシな策でも考えっか

裂夜もミストドラゴンの能力は知っていたらしい

勇(菊、炎で崩れた氷を溶かすのは?)

菊(崩れた氷が他の氷を支えている、下手に溶かせばこの洞窟ごと潰れる事になりかねん…)

勇『氷を溶かすって方法は他の氷が崩れたらアウトだね』

それとなくイヴンや裂夜に伝える

イヴ『確かにそうですね、ですが無傷な部分をとかしていくのはどうですか?』

菊(無傷という事はそれだけ溶かすのに時間が掛かる、あまり猶予は無い今の状況では厳しいな…)

勇(猶予が無い?なんでさ?)

菊(周りの音をよく聞け)

耳を澄ますとギギッギギッと耳障りな音が聞こえてきた

…まさか

勇『ここ、崩れかかってる

二人は僕の突然の大声に驚いているが状況は理解したらしい

裂『確かにこの音はやばそうだな…』

イヴ『しかし場所を移動しようにも…』

菊(勇気、この場を脱出する方法が一つあるぞ)

勇(どうするの?)

菊(我の魔力を吸い取っている者の元へ転移するのだ、魔力の流れが存在するならば可能なはずだ)

勇(でも魔力を奪ってる相手の正体わからないんでしょ敵だったらどうすんのさ

菊(ミストドラゴンや洞窟の下敷きより厄介な敵はそうそうあるまい)

…確かに

仕方ない、二人へ提案しよう

勇『ねぇ、二人共、良いかな?』

息詰まって頭をかかえる二人に声をかける

勇『脱出手段があるんだけど、敵に遭遇する危険度がかなり高い、どうする?』

裂『それいってみよう

ウワッ考える間もなくだよ

イヴ『他に方法がないなら仕方ないですね、どうすれば良いんですか?』

勇『二人共刀の柄に手を』

抜き身の菊を垂直に立て声をかける

二人が柄に手をかけたのを確認した瞬間

菊(転移…)

空間が揺らめき3人は跳んだ…

…続

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あきゅろす。
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