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クライトの非日常的な日常
仕組まれた物語…
?の人物@
『役者はほとんど揃ったわね、指揮者(コンダクター)はまだ行方不明?』

向かいの人物に話を振る

?の人物A
『宿で転移魔法を使った反応が出たのを内の科の帰還委員が感知しました、ですが途中で反応が途切れました…』

?の人物B
『何か有ったのでは…コンダクターが居なくなっては不協和音が生じてしまいます…』

困った声で話す女性と思わしき人物

薄暗い会議場とおぼしき部屋で複数の男女が交わす密談…内容は知らないものが聞いてもわからないように細心の注意を払い互いの名前さえ呼ばない慎重さで会話を続ける…

?の人物C
『コンダクターが己の存在を認識しなくては問題は起こりません、むしろ認識した後が問題なのです』

?の人物D
『アラァ、大丈夫なの?彼、案外ナイーブなところあるのよ?自分の闇に負けないかしら…』

?の人物E
『私の生徒です、心配いりません、それに彼の周りには支えてくれる仲間がいる、不協和音など起こりません』

?の人物A
『だがそれより、お前の科の生徒はどうだ?時の観察者と魔剣の勇者、時の旅人の三名の鍛錬、そして現在進行中のアサシンマスターによる風使いの修業は進んでいるのか?』

?の人物F
『ワシの科の生徒が大丈夫か、だと?ガハハ、それこそ愚問だ(爆笑)』

人一倍声の大きい人物が大声で笑う

?A
『お前の科「だから」だいざ[闇の中の闇]との決戦に使い物にならないでは困るのだ…なんで貴様の科から三人も礎が…』

?F
『何だと

怒りをあらわにして立ち上がろうとした瞬間…

?@
『いい加減にしなさい

机をバンと叩き立ち上がる人一倍ちっこい女性、だが声には迫力が溢れている

?@
『仲間割れするならこの場から消えなさい、私達そんなに暇じゃないのわかってるでしょ?』

質問のような恫喝…二人は口をつぐみ椅子に座り直した

?C
『では現状の再確認ですが、風使いは現在アサシンマスターの指導によりメキメキと腕を上げています』

?D
『うれし〜わ今度相手してあげようかしら

?C
『…続けます、時の観察者、魔剣の勇者、時空の旅人の三名は新しい任務で山岳地帯に特殊な植物を探索に出発させました、しばらく雪山で極限状態での精神鍛錬を行わせる予定です』

?@

『不死の騎士は?確か紅の天使を探しに行ってコンダクターとの接触があったんでしょ?』

?C
『上手く肉体から魔獣の排除に成功したようですが、コンダクターが先に飛び出したせいでおいてきぼりを喰らったようです、街の中の帰還委員には見つけ次第学園に転移させるように伝えておきました』

?@
『んで、行方不明のコンダクター兼魔拳士ね』

?C
『この事態どうみますか?過去の文献にはこんな事態に対する記述はありませんでした…このままではシナリオにいくつかの狂いが………』

?@
『あんたはどう見る?』

一呼吸置いて答える

?C
『ハッキリ申し上げますと危険かと…一人で二人分のシナリオを握ることは…今からでもシナリオに介入できれば少しは緩和出来るんではないでしょうか』

?@
『無理ね』

にべもなく答える

?@
『確かに介入できれば少しは好転するかも知れないけど、前の場合だってあのダマスカスって魔族に妨害されたわ』

?C
『あれはいったい何者なのですか?我々の考えうる策の裏ばかりを狙っているような印象を受けますが…』

?@
『今はまだイレギュラー(不確定要素)一つ、でもこのままなら間違いなくかなりの強敵よ…』

?D
『じゃあ私は裏取れるだけ調べてみるわね〜

?A
『では私は彼らに今後必要な新薬の精製を進めます』

?@
『じゃ〜、解散

部屋の明かりを一斉に点すとそこはごく普通の職員室だった

校長『じゃあ私は生徒達の練習の進み具合でも見て来…』

教頭『今月の予算案が未提出です』

校長『どうせ噴水の修理で終わりよ適当に振り分けておいて

疾風の呪文を唱えたのか風のように消える校長

フンディンがその様子を見て…

フン『気苦労お察しします、教頭…』

と肩を叩いたという…

…続

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