クライトの非日常的な日常
強くなりたい(風香編)
言われた通りファイター科の教室に入る
扉をノックし中に入ると、
風『失礼しま〜す…』
中には…
?『来たか…』
うぇ
部屋の中にいたのは柊さんと…
風『フレイリア先生ッ』
フ『ハァイ風香ちゃん』
僕の天敵であるフレイリア先生が待っていた…
柊『お前の実力を試す。フレイリア先生に一太刀入れろ』
フ『さぁ、風香ちゃん、頑張ってね先生も頑張っちゃうから』
楽しげに短刀を構える先生
見た目はとても美しく学園の男子生徒からは美女教師と持て囃されているがスカウト科の男女からは
『綺麗な薔薇にはトゲがある』
どころか
『綺麗な薔薇を見せ有刺鉄線で羽交い締め』
と大評判である
例えば、思い付きで
フ『今日は近くの洞窟を十往復してもらいま〜す』
そう言われたのは四年生のスカウト達、あの程度の洞窟どうって事ないと意気込んだ瞬間…
フ『ただしモンスターなどには一切傷は付けないで下さ〜い』
四年生達は焦った…あの洞窟には弱いモンスターしかいないとはわかっているがいくらなんでもずっと回避を続けて往復などどだい無理な話だ
フ『さぁ、制限時間は3時間、終わらなきゃ補習よ頑張って』
タイマーのスイッチを押すフレイリア
と、反射的に駆け出す生徒達、あの先生はこういう場合話は聞いてくれない…
あのダンジョンは往復大体10分程度、10往復だから2時間あれば間に合う計算だがモンスターに傷を負わせず、更に疲労を含めると限界ぎりぎりの時間
結果…
3時間後学園の入口にはスカウト科の四年生達が屍々累々と転がっていたという…
………
フ『いくわよ〜』
ハッと我にかえる風香、目の前には迫る短刀
風『ふぇぇ』
何とかステップバックでかわし小太刀を構える
だが先生はもう目前だ
動体視力に長ける風香のぎりぎり見えるかどうかという速度の連撃を浴びせるフレイリア、学園最速を誇る教師の前では風香ですら防戦一方である、なにより風香にとって逃げ場のないファイター科の教室で戦闘しないといけない状況が不利だった
ここでは炎や雷の呪符は火災の原因だ
風(いったん外へ…)
壁を蹴り出入口ヘ跳ぶ
バーン
激しく扉に顔をぶつけた(×Д×)
風『痛ひ』
柊『扉は閉めさせてもらった、ファイター科の中のみで戦ってもらう』
さ…先…言ってよ
多分鼻の頭は真っ赤になっているだろう…
フ『風香ちゃん、大丈夫?』
フレイリア先生がオロオロと慌てている
今まで散々連撃入れようと襲ってきた相手とは思えない
…多少感じる違和感
風『大丈夫です、さぁ先生続きしましょう』
ジャキッ
小太刀の柄が鳴る
フ『じゃあそうしましょう、今度は風香ちゃんからきなさい』
あれ?まただ…だが気にしちゃいられない
風『ハッ六連遊撃砲』
6人に分身し全員で刃を振るうと剣撃が鎌鼬となり空を翔ける
フ『うひゃい』
焦った声を出し態勢を崩しつつかわすフレイリア
風『あれ』
なんだかフレイリア先生っぽくない動き…
風『柊さん』
柊『忍でいい』
風『じゃ忍さん』
忍『何だ?』
風『このフレイリア先生…誰?』
フレイリア先生?はもじもじと赤くなっている…何故?
ボンッ
白い煙に包まれたフレイリア先生?は少女に姿を変える
忍『どこで偽物と気付いた?』
風『だって先生は風ちゃんて呼ぶし、それから攻撃避ける時になんか先生っぽくない動きだった』
忍『見破られたシホは負けだ、校庭100周』
シホ『ヒーン(T-T)』
走って出ていくシホちゃんか…かわいそ〜
忍『さて風香、来たという事は…』
風『強くなりたい…もう誰も傷付かないように…そして護りたい人を護れるように』
決意を露にする
忍『なら、しばらく学園には戻れん良いな?』
風『お願いします…師匠』
風香はこの2時間後学園を離れた、限界までふらふらになったシホと共に…
…続
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