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クライトの非日常的な日常
狂戦士と真紅の天使
イブ『…あぁ…あぁ…クアァ…ガァ…

クラ『何だヴォルス、どうなった

ヴォ『わからん大剣を弾いたら急に苦しみだして…』

クライト達は知らない…クレイブの大剣に施してある封印の存在を…封印が解ければ町を一瞬に焼き尽くす悪魔が蘇る事を…

イブ『ウァア…グ…』

体が少しずつ膨らみ始め、全身を白銀の毛が覆い始める…

ヴォ『クライトどうすれば良い

クラ『俺が知るか

菊(あの大剣から魔力の波動を感じる…あの剣が封印の代わりをしているのかも知れん…)

クラ『なる程ヴォルス剣を拾ってクレイブへ

ヴォ『御意

フワリと大剣を拾い上げクレイブの元へ戻る

が、

イブ『ガァァァァア

大剣ごとヴォルスを吹き飛ばすクレイブ

ヴォ『グォォ

クラ『ヴォルス

ヴォ『…無事だ…だがあれでは刃をとってはくれん…』

?『私に任せて下さい…クレイブさんを落ち着ければ良いんですね?』

そこには真紅の修道女が佇んでいた

クラ『エリカ無茶だあれはクレイブなんかじゃ無いただの化け物だ

エ『大丈夫です…一度あの状態のクレイブさんを私は止めていますから…今いきますクレイブさん

そう言ったエリカの体が白い光に包まれる…

まるで春の太陽のような暖かさを持った光がエリカが一歩歩くごと強くなっていく

半ばモンスターと化したクレイブはその光を恐れるかのように後退りしていく

エリカとクレイブの距離が5mまで縮まった瞬間俺は目を疑った

…目の前に天使がいる

紛れもない白い翼を持った真紅の修道服を着た天使がクレイブに向かって歩いて行くのだ、

クラ『…マジかよ…』

少しずつ差がつまりクレイブとエリカとの距離が0になる

イブ『…グルルルル…』

クレイブはまるで天敵にでも会ったかのように体をすくませ低い唸りを上げている…

エリカはお構いなしにクレイブの体に抱き付いた

巨大になった首に腕を回し抱き締める姿はかわいいペットと主人のそれだ

イブ『ガァ…ァァァ

エリカの羽がクレイブの体の上で散っていく…エリカは魔力でクレイブを抑えているのだ

エ『ヴォルスさん…早く…大剣を…』

エリカが苦悶の表情を浮かべている…ヴォルスはすぐに大剣を体に当てる

大剣から鎖が伸び体をガッチリ締め上げる…体に渦巻いていた邪気が嘘のように消えていく

…俺の魔法陣も完成した、これでクレイブを中に入れりゃ良いだけだな…

エ『…良かった…クレイブさん…』

背中に広がっていた翼は散り、エリカが倒れた…

クラ『エリカ

ヴォルスに倒れ込んだエリカは静かに寝息を立て始めたようだ

彼女の翼…あれは一体なんなのか…クレイブは一体どうしたのか、クライトの疑問は尽きない…

…続

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あきゅろす。
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