クライトの非日常的な日常
帰ってきた裂夜
視界が塞がってしまい何が起こったかわからないがとっさに構える学生達
がれきの撤去をしていた生徒達も戦闘準備を整える、
が、クレイブは、
イブ『今度は息の根止めてやるよ…クライト』
砂煙の中に突っ込むクレイブ
勇『待ってくれクレイブ』
イブ『疾』
クレイブの剣に風が捲き、突風を生み出す
砂煙は一陣の風によって吹き飛ばされ…
?『よぉ』
風『裂夜』
勇『先生方も…良かった…』
内心クライトとの戦闘を覚悟していた勇気
イブ『…チッ…』
裂『俺が帰ってきて何か問題でもあったか?クレイブ』
少し気を悪くした裂夜
裂夜を無視し風香に
イブ『裂夜の後ろにいるのは全員先生か?風香』
風『真ん中あたりの人みた事ないけど他は全員先生だよ』
イブ『裂夜、お前は魔族に何かされなかったのか?』
裂『何かって何だ?俺は父の救出で精一杯で何もできなかったよ…』
表情を曇らす裂夜…母親の救出が出来なかったのを悔やんでいるようだ
風『裂夜…』
守『裂夜…華夜さんを守れなかったのは俺の責任だよ…君には何の落ち度もない…むしろ助けに来てくれて嬉しかったよ、裂夜…』
微笑を浮かべる守人、
裂『父さん…俺は必ず母さんも取り返す…必ずだ…』
2人が会話を切ると裂夜は
裂『そういや周りは何してんだ?』
教『うわぁあの亀裂はいったいどうしたのです』
教頭が悲鳴じみた大声を出す
学園の金銭の管理係としては噴水が真っ二つとなっていれば悲鳴の1つも上げたくなるのは当然だろう
それも理由を知っている筈のメンバーは誰1人口を開かない、それがグラントの疑問に追い討ちをかける
教『何をやったんですか校長』
既に犯人の目星を校長に付け焦って聞く
ト『何…その目私じゃないわよ』
風『やったのは校長先生じゃないよ、教頭先生』
教『では誰かね?これだけの威力の業を使える生徒や教師は数える程しかいないが…』
イブ『クライトが暴れたのさ』
噴水の脇に腰掛けながらクレイブが答える
教『クライト?彼はもう戻ったのかね?』
裂『クレイブ、どうせお前がクライト怒らせたんだろクライトはどこにいるんだ?さっさと頭下げた方が良いぞ』
イブ『何だと』
勇『ちょっと待って裂夜はクライトがどうなったのか知らないの?』
裂『あぁ、奴らの根城に行った俺達ははじめにクライトの妹の部屋に行ってそのままクライトとは別れて母と親父に会わされたからな』
ト『クライトの改造はその間、か‥』
なるほど顔で頷く校長、裂夜は意味が理解できない
裂『何の話さ?アイツここにいないのか?』
ト『それは…』
言葉を濁す校長
イブ『アイツ、魔族に完全に取り込まれたぜ』
風『クレイブッ』
イブ『どうせすぐバレる、隠す意味は無いよ』
パタパタと手を振るクレイブ
裂『そうか…』
イブ『何か知ってんのか?裂夜』
裂『…いやなに、クライトにとって俺達より妹の方が優先順位が上だっただけさ』
イブ『何か?お前は奴が裏切るかも知れないのを黙ってたって訳か?』
裂『俺の目は相手の未来と過去を読み取る力がある、クライトが何をする気かは分かっていたさ』
裂夜の発言に目つきを鋭くするクレイブ
裂『大きな力…俺の予知に出たのはこれか…ならあれは…』
ブツブツと呟く裂夜
イブ『なぜアイツを止めなかったお前が止めていれば魔族に改造される事は無かった…』
裂『いや、止める訳にはいかなかった…』
風『何で?』
裂『少し長くなるが構わないか?』
ト『なるべく簡潔に』
裂『…ハイ』
裂夜は訥々と語り始めた
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