唐笠 決意 「ははっ、どんだけビビリなんだよ。俺は…」 自分でいいながら自嘲的な笑いがもれた。 さっきから、いやこの状況になってから“怖い“しか言ってねぇじゃねぇかよ。 「何ビビってんだ…」 俺らしくもねぇ。ウジウジウジウジなにしてんだって話だ。 ぐっと左手に力をいれる。 そして自分に向かって狙いをつけた。 ガッ! 「っ、…ふぅー。」 痛ってーな、くそ。 朝倉薫がつけていた指輪がもろに入った。 しっかりしろよ、俺。 言いきれないからなんだってんだ。 俺は司馬右近だろ。 誰がなんて言おうと、オレは俺だ。 そして元の場所に戻ってまた司馬右近として一生を過ごしてやる。 [*前へ][次へ#] [戻る] |